「ラストに向かう終盤の構成が秀逸」オーケストラ! マロピさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストに向かう終盤の構成が秀逸
良い映画でした。
序盤は、かなりテキトーな作り。
おいおい、さすがにそれは無いだろう、的な。コメディタッチ。
色々な市井の人々を寄せ集め、個性的な職業の方々が登場。
数名はその個性も描かれている。
しかし、その方々がどれくらいの演奏能力を持つのかをもう少し掘り下げればラストの演奏に納得がいったかも。
中盤から、ちょこっと謎めいた家族の絆をスパイスにして味付け。
ヒロインが登場してくるあたりから映画はうまく回転し始める。
やっぱり女優さんがきれいだと回転がよいのは否定しない。
ラストのコンサートシーンは圧巻。
演奏のハザマにカットインされる映像も見事で、指揮者とソリストの台詞の無いアイコンタクトによる心のキャッチボールは、素晴らしいシーンだった。
音楽は言葉よりも時に雄弁であることを教えてくれる。
また、終わり方も良かった。
グダグダと後日談的な映像はカットインで済ませて、バシッと良いところでエンディングロール。
終わりが良いと良い映画に見えてしまうのは、全国共通。
序盤が惜しまれる。
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