「個性豊かな楽団員たちが最高!」オーケストラ! めぐ吉さんの映画レビュー(感想・評価)
個性豊かな楽団員たちが最高!
かつて、ボリショイ交響楽団の天才指揮者として活躍していたアンドレイ。
しかし、ブレジネフ政権時代の圧制のために指揮者の地位を追われ、
以後は劇場の清掃員としてもんもんとした日々を送っていた。
清掃中に偶然、パリからの公演依頼のFAXを見つけたアンドレイは、
同じく楽団を追われ、冴えない日々を送っているかつての仲間を訪ね歩き楽団を再結成。
一同でパリに向かうが…
とにかく楽しい作品です!!!
笑えて、考えさせられて、ラストには泣けました。
アンドレイが集めてくる、かつての仲間たちがもう最高♪
クラシックとはいえそこはミュージシャン。
空港でパスポートの偽造はするわ、
パリについてギャラもらったとたん、蜘蛛の子を散らすよに街に消え去り、
飲んだくれてリハにも来やしない、、、
かと思えば、いかにもユダヤ系(ウディ・アレンそっくり^^;;)なおっさんは
息子と一緒に本番にチコクするまで商売してるし。。。
みんな、社会性なさすぎーーーーっっっ!!
でも、そんなうさんくさーーーい団員たちも
演奏をはじめたらまるで別人。
中でも、いかにもヤバそうなロマのバイオリニストの演奏に
メラニー・ロラン演じる天才バイオリニストの顔色が「おっ??」と変わります。
そしてそんなドタバタ道中の中で、
そうなった政治的・思想的な背景が、
それぞれの立場で描き出されます。
マネージャーの、パリの共産党“同志”への憧れと
その夢が亡霊と化していたと気づくところとか、、、
すっきり楽しく万人受けするであろう作品なのに、
ベタな感傷に陥らず、不思議にヌケ感のいい気持ちいい作品でした♪
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