劇場公開日 2013年8月23日

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「外見はすばらしいけど、全体的に緊張感がなく、軽い感じで、印象に残らない。」スター・トレック イントゥ・ダークネス Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5外見はすばらしいけど、全体的に緊張感がなく、軽い感じで、印象に残らない。

2014年11月7日
PCから投稿

悲しい

興奮

映像はすごいし、見せ場も、これでもか、というくらいたくさん入っていて、よかったような気がするのだけれども、なぜか面白かったような気がしない。

すごい映像の割に、緊張感がまるでなかった。

どこからどこまでがCGかわからないような感じならいいのだけれども、この映画のように、ほとんど全部がCGでは、どんなにうまく作っても、作り物感が出てしまってよくない。

それに、主にカーク船長とMrスポックが敵と戦うのだけれども、この二人が死ぬわけないというのもある。

超の上に超がつくくらいの鉄板のシリーズ物なので、この二人がいないと成立しない。

未来が変わったりすることもあるのかもしれないけど、Mrスポックなど、未来の自分が同時に生きていて登場し、助言したりする。

カーク船長は、あの死にそうになった(?)シーンが、特にダメダメだった。

あのシーンには他にもツッコミたいところはあるけれど、それはやめておく。

あと、この映画に限らず、ハリウッド映画の大作は、世界中でいろんな人が見るので、特にエンタメ系の作品には基本的に入れない方がいいのかもしれないけど、主張というか、テーマ的なものが見あたらない。

何が言いたいのかわからない。

これなしで、外見だけすばらしい物を作られても、印象に残らない。

大量生産されるハリウッド映画はほとんどそうだけど、張りぼてのりっぱなお城みたいに、外見はすばらしいのだけれど、中身はスカスカで、明日にもきれいさっぱりなくなってしまうような感じがする。

しかたないことかもしれないけど、この作品は特に、張り子の虎というか、張りぼてな感じがした。

敵を、あんなさわやかそうな痩身のイケメンではなく、もっと強くて、もっと不気味で、さらに暗いいわくつきの過去を持ったキャラにするとか、もう少しなにかしらの緊張感とか、重厚感とか、深みがほしかった。

Push6700