「エンタープライズ加速シーンが美しい」スター・トレック イントゥ・ダークネス Masatakaさんの映画レビュー(感想・評価)
エンタープライズ加速シーンが美しい
これまでのTVシリーズも2009年の前作映画も観ていない、まったくの"スタトレ新人層"だけれどこの作品だけでも楽しめた。
- もうこなれた技術になった3D映像はもちろんのこと、
- 数の限られた登場人物によるわかりやすい人間ドラマ、
- 「組織/リーダーとは」に「友情とは」の軸が交わる、
となるとたいていは熱く観られる。
- 序盤はスポックさんの"規律が第一"像がくっきりと描かれる。logically, rule が頻発する生真面目な台詞の文体。後半、ある時点をきっかけにその変貌が台詞や表情に現れていて、うまく対比されているなと感じた。
- 逃げたハリソンを追い、カーク達がクロノスへ降り立ち、何だかんだあってハリソンと相見えるシーン。そこではいわば(艦長という)身分を明かさない状態だったのに、部下のウフーラがカークに向かって思わず「キャプテン」と呼びかける。それでハリソンが「そうかキャプテンか‥」と気づくシーン
- 文章にすると何てことはないのだけれど、何でも見通してしまうハリソンでも、もしこの呼びかけがなければ艦長と気づかなかったのかもしれない、とifを考えるとなかなかしびれた
■ 別作品での役柄と比較
- スポック役のザッカリー・キントさん。しばらく観ていたドラマ「HEROES」のサイラー
- あのときの冷酷なイメージはあまりなく、冷静さと熱さを両方持ったいい演技だったと思う。間違いなく本作の主人公の1人
- ハリソン役のベネディクト・カンバーバッチさんはやっぱり「シャーロック」のホームズ
- 序盤で自分の血清を注射器へ入れるシーンがあるけれど、ここのしぐさはホームズそのもの(あえていれたシーンではと思えるくらい)
- マーカス提督のピーター・ウェラーさん
- どこかで観たと思って後で調べたら「24」のヘンダーソンだった。ご現役で何より
■ 美しい映像
- エンタープライズ号が空中停止から急速発進するときのバーストの残像が美しい。バーストと言ってももはや何がエネルギー源かは詳しくないのでわからない(たぶん核融合)けれど、作中3-4回はあったので、作る側もこだわりのカットだったのでは
- エンドロールの最初、主な俳優やスタッフ名が表示されるとき。惑星間を高速に移動するような視点で、奥行き感をうまくつかっていた。ここは3Dでぜひという箇所
■ Twitter活用
- 本作品の公式twitterアカウント
https://twitter.com/Startrekjp
は、スポック副長が丁寧な日本語でツイートし続けるという若干ネタ構成。しかし、RTやメンションを駆使して、観た人やこれから観る人を巻き込んで活用している。今の時代ならではという感じ