「面白いです。が…、」スター・トレック イントゥ・ダークネス かずのすけさんの映画レビュー(感想・評価)
面白いです。が…、
面白い要素はたくさんあって、十分映画館で見る価値がある映画でした。
ただ新スタートレック1がすごく良かったので期待が大きすぎて、(前日に見たパシフィック・リムとも対比されて)ちょっと残念な印象がありました。
良かったところもたくさんあるのでその辺りは他の方のレビューを参考にしていただければいいです。
なので以下には気になった点をメインで書いて行きます。
1番残念と思ったのはキャラクターの位置付けが非常にふわふわしていたこと。
特にカーン。
別世界のカーンはとにかく残虐非道な輩だそうですが、本作のカーンは全然そんなことはない。
むしろ仲間思いで、一度カーク達を助けてくれたりそんなに悪いやつには見えない。
しかも一時的に共闘までしてしまう。
そんな雲行きで浮上する黒幕のマーカス提督。
これは別世界とは運命が変わってカーンがこのまま仲間になる流れか?
と思わせながら、結局ラスボスはカーン。
なんだか敵があっちこっち行ったり来たりするので物語が非常にごちゃごちゃしてます。
映画が言いたいことはよく分かりますが、シナリオがしっかり整理されていないような印象を受けます。
しかもあんなに強かったカーンが、スポックと普通に良い勝負してますし、最後の負け方もあっけなさすぎてラスボス感が非常に薄い。
悪者と言い切るには非常に良いやつですし。
あと本作のキーキャラクター1番の見せ場が登場シーンというのはもったいな過ぎかと…。
ブラックコートを翻してマシンガンを乱射するあのシーンはすごく格好良かった!!
それだけに後半の煩雑な展開は残念でした。
どうせならカーンをもっと悪役に仕立てるか、悪役をマーカス提督に絞ってカーンを仲間にしてしまうかするべきだったのではと思います。
そうすると物語がもっとスッキリしたのではないかなと思います。
あとスタートレックなのにほとんど他星の物語がなく、地球と宇宙船の中の話でした。
最後のスピーチでメインテーマを説明しだしたのにも少し背中が寒くなりましたね…(苦笑)
まあ今作も、テレビシリーズより前の話です。
長期的な宇宙の調査をする前なので、まだ色んな惑星には行ってないんでしょう。
続編があるなら、宇宙メインの話になると思います。