「全世界のお父さん・家族に観てほしい」クルードさんちのはじめての冒険 とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0全世界のお父さん・家族に観てほしい

2018年5月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

笑える

楽しい

機内日本語吹き替え版で鑑賞しました。(機内ってDVD?)

父の日とかに放映しないかしら?

家族を守ることに命をかけているお父さん。家族を守るために旧態依然の自分ルールに固執する。で、若い世代とゴタゴタするのだけれど、世界の外的変化が迫ってきて…。お父さんの自分ルールが通用しなくなり、若い小僧(娘のBF)に助けてもらったり…。ああ、お父さんかたなし、やるせない。
 ラストは、地面の崩壊等に飲まれそうになる家族を、お父さんが自分の命を諦めて家族の安全を確保することに全力を尽くします。あわや悲劇かと思いきや、さすが、USA映画、こうきたかという展開でハッピーエンド。
 日本とUSAのお国柄との違いを考えてしまいました。早々と諦めて「お父さんは家族を命に代えて守りました。お父さんにもらった命大切にするね」と日本なら終わるだろうに。USAでは決して諦めない。このオチ(緊急時には昨日の敵とだって力を合わせれば危機を乗り越えられる)はご都合主義・如何にも子供向けの教訓的で好きじゃないけど、お父さんに感情移入していただけにボロ泣き拍手喝采しました(機内で恥ずかしかった)。文句言いながらもパワーの貰える映画です。
 人形アニメーションが、時にデフォルメされながらも、人物の表情とかが本当にリアルで魅力的だったから思いっきり感情移入できたことは言うまでもありません。登場キャラクターの表情・動きが見事で笑かしてくれます。

家族の為に一生懸命やっているのに、家族ー特に年頃の娘―にわかってもらえないなんで辛いですね。しかも”新しいことに順応”しなければいけないことはわかっているけど「変われ」と言われても、そう簡単にはねえ…。世の中の家族の為に頑張っているお父さんにこそ、観てもらいたい映画です。

って、私はお父さんに感情移入して観たけど、娘や娘のBFに感情移入して観たらまた違う見方もできるかもしれません。初めての世界への冒険の連続。その新しい世界の美しく魅力的なこと☆☆☆。

背景となる世界も本当にイマジネーション豊か。危険で住めなくなった住み慣れた殺伐とした土地から、安全な新天地を求めての旅。新世界ともいうべき歓声をあげたくなるような世界が広がります。
 機内で映像あまり良くなかったけど、劇場やDVD等で観たら新世界の風景とか本当に綺麗だろうと思います。

映像がリアルで登場人物に感情移入できたから、地面の崩壊等が主人公達に迫ってきた場面はちょっときつかったです。私は被災者ではなく報道で観ていただけなのですが。

そういう場面にトラウマをお持ちの方はお気を付けください。

とみいじょん