アウトレイジのレビュー・感想・評価
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豪華キャストにバカヤロで終わらせる今年屈指の1本
これで完成したのだから、あの豪華キャストにバカヤロのせりふ吐いて
ただおっ死ぬ役で満足させたわけなんで、すげえよ。
こんなのガイジン理解できるわけないっての。日本人だけに許された映画。
殺され方はどれもたいしたことなし。ストーリー憶えてない。
國村さん超好演。
芸達者のバカヤロ連呼に悶え、至福の時をぜひ未見の人は味わってほしい
すごく面白い
椎名桔平がギラギラしていて最高だ。警察署で立ち番しているおまわりさんに煙草を投げつけるいたずらをする。意味のない悪ふざけでその後叱られる。中野英雄のオルファカッターめちゃくちゃ痛そう。石橋蓮司の歯医者、身の毛がよだつ。たけしの出番があまり多くない。特に、ぼったくりバーなどしのぎを丁寧に描いている地に足の着いた表現がとてもいい。
仁義なき世界
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ヤクザのボッタクリバーに引っかかった客が実はヤクザだった。
このヤクザは逆にタカって侘び金を払わせるために、
引っかかったフリをして自分の組の事務所に集金に来させたのだった。
この2つの組は、組長が兄弟の杯を交わしている関係にあった。
この2つの組を含め多くの組を仕切る大親分の北村は汚い人間で、
これを機会に2つの組をうまく操って、両者のシマを奪おうと画策した。
まずは片方の組長を煽ってもう片方の組長を殺させた。
この実行犯はたけしだったが、組長に命じてたけしを波紋させた。
これに怒ったたけしをまたうまく煽り、組長を殺させた。
そして今度は組のNo2の杉本を煽ってたけしを殺させようとした。
たけしの事務所は襲われ、結局たけし以外全員死亡。
たけしは諦めて後輩の刑事に自ら逮捕された。
この刑事はたけしとつかず離れずの関係を築いていたのだが、
大親分ともつながっており、たけしを売る事も出来たが、出世を選んだ。
この後北村の側近の友和が裏切って北村を射殺。
さらには杉本も殺し、2人が殺しあったと嘘をついて大親分となる。
たけしは刑務所で、かつて痛めつけた奴に刺されて殺された。
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まさに血も涙もない、本当の意味での仁義無き戦いだった。
現代のヤクザってこんなに血も涙もないものなのかなあ。
それにしてもほとんどの主要人物が死ぬ。
2ではほとんどの人が2からの登場人物となることだろう。
ってか、最後たけしは殺されるんで、当初は2の予定はなかったのだろう。
でも何故たけしが最後自首したのかは謎。
仁義のない、金に汚いヤクザばかりの中で、たけしは筋を通す男だった。
昔のヤクザ映画で言えば、命を捨てて仇を倒そうとするはずだが・・。
それにしても椎名が警察にタバコを注意されて子供みたいにキレたり、
大使館を広い倉庫に引っ越させてそこでカジノを開いたり、
駐日大使に死体を埋めさせて、手伝いもせずに置き去りにしたり、
リスクとメリットの比が悪過ぎる、頭悪すぎるシーンも目立った(場)
しかし怖い映画やったなあ、劇場で見たらもっと怖かっただろう。
たけしの本は何冊も読んだが、学業優秀で大学まで行き、
しかも若くして売れて、若くして弟子を取って面倒を見て来た。
この人の人生にそう荒れた時期なんてなかったと思うのやが、
何故こんなにヤクザを描くのが上手なのだろう。
最高のヤクザ映画!最高の北野作品!
一年に一回は観たくなるヤクザ映画
組と組との抗争
親子も兄弟もあったもんじゃない
策略と裏切り
実際にこの国でいくら東京でもこれだけ派手にドンパチあるわけないでしょ
でもそれが映画ならOK
バイオレンスファンタジー
映画comのキャスト陣には名前がないが大友組の下っ端には柄本時生がいる
村瀬組でシャブを扱っているラーメン屋店主にマキタスポーツ
男性俳優は豪華な顔ぶれだが女性俳優は地味
大友の愛人役の板谷由夏しか知らない
水野の愛人役の渡辺奈緒子のヌードあり
クライマックスで加藤が会長を射殺する一連のシーンが一番の名場面
北村総一朗の迫力ある死に顔もなかなか
出世した加藤と片倉刑事のやりとりも好き
「全員悪人」。看板に偽りなし。
北野武監督作品として非常に有名な映画ですので、「全員悪人」というキャッチコピーとヤクザものの映画だという程度の事前知識はある状態での鑑賞です。
個人的にこのようなヤクザ映画はあまり観慣れてないんですよね。最近観た映画だと綾野剛主演の「ヤクザと家族」を観たり、ゲームですけど「龍が如く」をやったことがある程度ですのでヤクザものの作品について正直全然詳しくないです。
結論ですが、結構楽しめました。ヤクザの組の内部抗争や権力争い。そしてそれに巻き込まれる末端組織大友組の組長、ビートたけし演じる大友という男の生きざま。面白かった。グロが苦手なので、何度か出てくる暴力描写には目を覆いたくなる気持ちもありましたが、他の映画ではあまり観ないような残虐描写のオンパレードで、あそこまで行くと逆に清々しく面白く観ることができました。グロいんですけどね。
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関東最大の暴力団・山王会会長の関内(北村総一朗)は、傘下の池元組の組長である池元(國村隼)が麻薬の密売を行う村瀬組と関係を持っていることを疎ましく思っており、村瀬組を締めるよう池元に指示を出した。兄弟の杯を交わした相手である村瀬に手を出すことは難しいと判断した池元は、自身の配下である大友組の組長の大友(ビートたけし)に村瀬を締めるよう指示を出した。
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組織内で行われる権力争いと武力抗争。暴力が新たな暴力を生み、復讐の連鎖が次々と繋がっていく。山王会という大きな組織の上層部で行われる権力争いによって、末端組織である大友組の組員たちの血が流れる。恐ろしい図式です。
一口に「ヤクザもの」と言ってもそのジャンルは多岐に渡ります。
アクションシーンに重点を置いたものや組織内の人間関係に重点を置いたものが多いと思いますが、先にも挙げた「ヤクザと家族」のように社会派な作品もあります。洋画でも「スノー・ロワイヤル」みたいなマフィアの抗争を描いたコメディ色の強い作品もあります。日本のみならず「反社会組織の戦い」っていうのは人気のジャンルなんでしょうね。
本作は「組織内の人間関係」についての描写が多かったように感じます。組織の中での成り上がりを目指す男たちがお互いに潰し合うような作品です。上層部の権力争いに末端組織の組長である大友が巻き込まれていく様子は、まるで池井戸潤の小説で描かれるような肥大化した企業の利己的な上層部と現場で奔走する社員の構図に似ています。本作「アウトレイジ」は「バイオレンス半沢直樹」とも呼ぶべき作品なのです。
半沢直樹と違う点は、末端の誠実な人間による下克上が起こらない点ですね。勧善懲悪のしっかり描かれる池井戸作品のような爽快感は本作には皆無で、裏で汚いことをやっていた人間や簡単に人を裏切るような「長い物には巻かれろ」といった感じの人間ほど、最後には大きな利益を得ますしお咎めもありません。そういう理屈の通じない世界であるヤクザの世界を、とことんバイオレンスにとことんぶっ飛んだ描写で描いているように感じました。
個人的には、初めて鑑賞した北野武監督作品でしたが、他の芸人映画監督のような素人臭さは全くと言っていいほど感じません。多分言われなければ芸人さんが作った映画だとは誰も気づかないでしょうね。しっかり作りこまれた映画でした。
北野監督の代表作、バイオレンス描写が苦手でないならぜひ観ていただきたいですね。オススメです!
駆け引きと喧嘩の世界
まず、豪華なキャスト!!そして椎名桔平がかっこええ( ̄□ ̄;)
この映画は若頭役がキレキレです。
ヤクザの用語とか、組織の上下関係については少しかじっておかないとわかりにくいかも。
ヤクザの世界は仁義を重んじる世界ですが、組織運営上いろんな問題が起きるわけです。金とか上下関係とか。
そこを暴力で押し切るか、コネを使うか、上に頭下げるか逆らうか、信じるか裏切るか。
時には、そんなくだらないことで大声ださんでもと思うときもありますが笑、相手を威嚇したり、恐怖を植え付けるための策略でもあるので、やたら大声だしてます( ̄□ ̄;)
そして裏切りものに対しての制裁がエグい。。
さすが北野武はこういうとこ徹底してる。。
ただ、腹を括って命かける覚悟がかっこいいと映る気持ちは男ならわかります。
女性は9割楽しめない映画です。笑
北野武演じる大友が、今後どういう行動に出るか、次作を楽しみに観ます。
タイトルどおり怒号と暴力満載
「アウトレイジ(outrage)」という英単語を知らなかったので調べてみると、「激怒、理不尽な暴力、非常に悪意的な行為」といった意味らしい。怒号と暴力満載で描くヤクザの抗争。
組織のトップがそそのかすままに下部団体が争い、果てはトップ自身も部下に射殺される。カネと出世が人生の大きい部分を占めることはヤクザも我々も変わらない。
アフリカの架空の国の大使を脅し、大使館の中にカジノを開かせるというのは、そこまでいくとちょっと作りすぎかと思った。しかし、ウィキペディアによると、映画公開の数年後、ガーナの在日大使館内の闇カジノが摘発されたというから、現実が虚構を模倣してしまったのか。
キャストが抜群
正直、みてる途中まではやたらと無駄に殺し合って
残酷なシーンもあって何でそんなに人気なのかわからなかったけど
見終わったら続きが観たい❗️
と思ってしまった
三浦友和、ビシっとしててカッコ良かったのに会長になった途端前の会長そっくりで笑えた。
椎名桔平は迫力あり色気あり生きてて欲しかった〜
加瀬亮、はっきりいって演技は大根。
なのに英語だとイントネーションがよくて演技うまくみえる。
北野武は、、、まぁチンピラの成り上がりで仲間には情があってって雰囲気は抜群だよね。
その他、キャストも抜群です。
俳優陣が生き生きしながら演じてた
椎名桔平がよかった。今までテレビドラマに出ていてもあまり魅力感じなかったのに。惚れ直してしまったかも…。
残虐な殺しのシーンなどは、もちろん、目を背けてしまいましたが、終盤までだれることなく観てしまいました。北野武の映画は難しいという先入観があり、ましてや、ヤクザモノはバイオレンスなんで苦手意識があって今まで敬遠していたんですが、出演者がなりきって(楽しんで生き生きと)演じていたのが伝わってきて、エンタテイメントとして、これもありかなと思って楽しめました。石橋蓮司さんもよかったです。
主人公が一人ではない、登場人物の多い群像劇だったんで、こんがらがってきて、途中、キャストを紙切れに書いて、メモを握って観賞しました。
山王会 会長・・・北村総一朗、若頭・・・三浦友和
山王会 池元組 組長・・・國村隼、若頭・・・杉本哲太
山王会 大友組 組長・・・ビートたけし、若頭・・・椎名桔平、金庫番・・・加瀬亮
村瀬組 組長・・・石橋蓮司、若頭・・・中野英雄、組員・・・塚本高史
刑事 丸暴・・・小日向文世
歯医者のシーン、ラーメン屋のシーンも凄かったけど、椎名桔平のやられ方が一番、すさまじかったです。まさか死んでしまうとは。次の出演がないので残念でした。
出てくる女性は、昭和の美形じゃないバーの女たち。それもあってか、板谷由夏がとびきり美人で光ってました。
派手に爽快
ザ・ヤクザ映画って感じ。
前に見た3つの作品とうってかわって
誰が見てもわかる。
騙し騙されあい、仇打ってはまた敵討ち。
エンドレスの殺し合い。
名だたる俳優さんが沢山出ていて豪華。
椎名桔平がめっちゃカッコいい。
死んでほしくなかったなー。
続編ありきの作り
小指の詰め方にもいろいろある。さすがにカッターナイフでは難しいらしい(笑)。様々な暴力シーン(ラストの西部劇風の自動車処刑は怖いぞ)。ヤクザの内部も近代化していた。特に金庫番の加瀬亮は英語も堪能であり、一見してもヤクザに見えない。
現代版『仁義なき戦い』といった、復讐の連鎖をメインにした抗争劇。撮り方も編集を多用しすぎたカット。
山王会傘下の大友組と村瀬組がぼったくりバーから始まって抗争。村瀬組(石橋蓮司など)がすべて殺され、それを機に同じく山王会傘下の池元組(國村隼、杉本哲太など)が大友組(ビートたけし、椎名桔平、加瀬亮など)と対立。結局は池元、大友とも壊滅。生き残ったのは山王会の若頭三浦友和と大友組の加瀬亮だけ。刑事の小日向文世が出世する・・・ビートたけしは刑務所で刺されちゃうけど、続編があることから、死ななかったんですね。
クスッ
最終章が公開されるからと今更ながらに鑑賞。ヤクザの抗争とか全く興味がなかったので敬遠してたのをちょっと後悔。
面白かった!
物語もほんの些細な火種が、燃え広がっていき会長職の首が挿げ替えられ事態にまで発展していく。
大友さんのキャラ設定も好き。
骨の髄までヤクザなんだが、好い人なのだ。
おそらくヤクザ的に。
侠客然と振る舞うでもなく、好戦的なだけでもない。その許せる部分の線引きとでもいうのだろうか…好感がもてる。
命を狙われる立場になって子分達に「逃げろ」と言えちゃう度量の大きさに感服する。
この辺りは芸人としとの矜持もあるのかもしれない…。
抗争は抗争として描かれるし、恫喝する表情なんかも怖いのだが、何故だか「クスッ」と笑ってしまう。
監督としてのバランス感が光る作品だった。
最後に刑務所の中で木村に刺されるんだけど、大友はきっと木村の事好きなんだろうなあと思える。
その描き方と、キャスティングに脱帽した。
8-3の世界 その1
第1作目は「痛い暴力」がテーマだそうです(監督談)。
でも痛くない暴力ってありますか?
バイオレンス以外にも、予想以上にストーリーがありました。騙し合い、奪い合い、潰し合い。残酷な恐怖を植え付け合う。飽きずに観れますが、どんどん死んでしまって、何なんでしょう。普段ヘラヘラしているマル暴刑事が、最後に大友を一発殴りますが、これが私の中で唯一意義を見い出せる暴力なので、このシーンが一番スカッとしました。同じ悪徳でも、警察はやはり立場と権力が上ですね。だからこそ、むしろもっと悪いのかも知れませんが。
大使は勿論、外交官とその家族で、あんなに権威もプライドもない人は流石に居ないと思いますが…。あの黒人が妙なコメディ要素になっていました。
"It's dark. You blend right in." (^^;)
高級車でナンバーが特徴的だと、やはり極道系率高いのでしょうか。
バカ野郎この野郎の嵐。
「アウトレイジ」鑑賞。
*概要*
北野武監督・脚本・演出ヤクザ同士の熾烈な権力闘争を描いた極道映画。
*主演*
北野武
*感想*
「アウトレイジ」の最終章が公開するので1から鑑賞。
北野武の映画を観るのは久しぶり。アウトレイジは元々、興味がなかったんですが、最新作が公開すると知って興味を持ち、急遽鑑賞。
観て思ったんですが、暴言罵倒の嵐ですねw
特に多かったのが、「バカヤロー」と「コノヤロー」ほとんどの登場人物が言ってますw
ヤクザ映画なので、各ヤクザの組の構図を頭に入れとかないと分からなくなります。龍が如くみたいにね。
主演のビートたけしが演じた大友も良いキャラクターなんですが個人的に一番好きなのが、椎名桔平が演じた水野ですね。頭がキレててイケメンだし、怖い。。水野の最期がちょっと惨かったな~最後、大友と水野の二人が刑務所に入ればいいのに(笑) あと、水野の愛人との絡みがエロかったw
他にもいくつかグロいシーンはいくつかありました。
エンコや大友が村瀬組の木村の顔面にカッターで十字に斬ったり、村瀬の親分のお口に大友がドリルで歯をグリグリさせて歯をボロボロにさせたり、水野がマキタスポーツの耳に箸で刺したり、ヤクザ映画ならではの演出が上手かった。
ド派手なシーンは特になかったんですけど、たくさんの裏切りや策略とかがあって、まぁまぁ面白かったです。暴言罵倒のオンパレードでしたけどw
さて、次はビヨンドだ!(^o^)
面白いけど
ストーリーはあってない様な、というか
ストーリーなんでどうでも良いんでしょうけど
終盤になると主人公の組の組員がサクサク殺されていきますけど、そこだけ手際が妙に良いんですよね
裏切り者がいたからなのかな
ここに行くまでは、そんなに簡単じゃなかったのにと思ってしまいます
ビヨンドを1と間違えて先に見てからやっとこさ1みえたよ。 とりあえ...
ビヨンドを1と間違えて先に見てからやっとこさ1みえたよ。
とりあえず歯医者で襲うシーンがトラウマ。。。
もう歯医者さんで目つむれんかも^^;
あと椎名さん見たさでみたのに、、、
椎名さんの殺され方えぐいよう、えぐすぎるよう(´^ω^`))))
でもお話事態はおもしろかった。
ここからビヨンドに続くわけですね。
最終章も頑張ってみたい。
セリフがしんどかった
全員のせりふの語尾にバカヤローやコノヤロー!がついて、
しんどかった…
ただ、テンポはすごくよかった
語尾とあいまってどつき漫才みてるみたいでした
人種差別とかの発言もあり、ちょっと引きました
これを国際映画の賞に出すなんてー
ビートたけしが身分的には舎弟?な雰囲気なのに
周囲に比べて年とりすぎな気も
誰か若い俳優さんでも使えばよかったのに。
悪者は悪者でも、もっとこう、ゴッドファーザーみたいに
信念をもってて欲しかった
これだとただの殺しあい有りの程度の低いケンカ
続編は孤独のグルメのゴローさんが出てるから、見たいと思ったけど、もう見なくていいかな…
北野たけし監督の撮影は、めちゃくちゃスピーディだそうですが、
セリフも映画自体もすごくテンポがとにかくよく感じた
映画の内容は好みではないけれど、最後まで苦なく見ることができたような気がしました…
小さな蚊の刺し傷は小さな組に対して、大いなる痒みを伴って広がって行く
映画は、巨大組織の祝いの宴から始まる。
この祝いの席にほんの小さな蚊が紛れ込んで居た。
カメラはその男に焦点を併せて、観客に向かって「何か起こりますよ!」と知らせる。
みんなが帰った後で、小さな蚊が帰ると、タイトル『アウトレイジ』が最高に格好良く映る。
小さな蚊の刺し傷は小さな組に対して、大いなる痒みを伴って広がって行く。
赤い痒みは、掻きすぎた事により皮膚が破け、やがて瘡蓋となり一旦は痒みも収まる。
しかし痒みは消えても、この瘡蓋をペリベリ…っと剥がす音が静かに聞こえて来る。
無理に剥がしてしまった事で、皮膚には過剰な傷みを伴い、やがて血が滲み始める。
傷口からは膿が出始め、瘡蓋はどんどんと大きくなり、やがて包帯を巻いた位では傷口は隠れなくなってしまった。
この痒みが少しずつ“親と子”“子と子”“兄弟同士”“先輩と後輩”全てに伝染して行く。
登場人物の全員が悪党で有りながら、人の良い悪党と巧く立ち回れる悪党とでは、最後の最後には立っている位置には大きな違いが出て来る。
ヤクザ映画と言うと、いの一番に『仁義なき戦い』シリーズを誰もが思い浮かべるだろう。
そのシリーズの中で私が1番好きなのが、『代理戦争』だ!
登場人物みんなが、「あの腐れ外道が!」と言いながらも、自分の身の保身に回り、誰1人として動こうとはしない。
まるでジャンケンをしていながら、同じ目しか出し合わず相子の状態が続いている感じか。
その情けなくも人間的な感情が、とても好きな作品でした。
本作品では、『代理戦争』とは真逆になり、上の命令には逆らえ無い事から、下の人間が右往左往する物語になっている。
「貧乏くじばっかりだよ!」と嘆く、ビートたけしのセリフが全てを物語る。これぞ平成の『代理戦争』と言いたい位の内容。
結局は正直者が莫迦を見る。そして組織の中では、生き馬を射抜く眼を持つ事こそが、最も重要な要素となる。
小日向文世が最大の儲け役か?或る意味最高の悪党と言える。
國村隼の姑息な親分振りも、観ていて楽しかった。『仁義…』シリーズに於ける金子信雄の位置にあたるキャラクターと言えるでしょうか。
北村総一郎の大親分には、その側近三浦友和。ちょっと意外な取り合わせではありましたが、加瀬亮と椎名桔平との対比と併せて、展開に於いては或る程度予想通りの最後と言える。
それにしても石橋蓮司…あんた最高(笑)
研ぎ澄まされた暴力の連鎖と共に訪れる、引きつった笑いの数々。
素晴らしいフェードアウトの余韻を含んだ編集にも感激しました。
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