しあわせの隠れ場所のレビュー・感想・評価
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優しいリズムと男前母さん
サンドラ・ブロック演じるアン・リィがなかなか格好いい。
さすがアカデミー賞主演女優賞を受賞しただけのことはあった。
アメリカンフットボール選手の実話と聞き、もっとスポーツ色が濃いかと思いきや、意外とのんびり。
これがこの映画のテンポであり、主人公マイケルのリズムなのだろう。
そののんびりとしたリズムが何とも心地よい。
マイケルのアメフトぶりは相撲取りを思わせるくらい直線的だったが、
この映画のなかにあってはそのようなことはどうでもよくなる。
少し不格好な方がこの青年の雰囲気に合っていたようにも思われる。
ちょっとした偽善的な作り話になりがちな内容なのだが、
なぜだろうか偽善など微塵も感じず、逆に勇気づけられるくらい幸せに満ちていた。
主人公マイケルの周りを包み込んでいく優しさと、
アン・リィの歯切れのよい男前ぶりが、
これこそが家族愛なのだと感動させてくれる心温まる映画です。
ノンフィクションだなんて
観ていて途中で忘れてしまいました。この映画がノンフィクションだということを・・・
途中まで悲劇なのに、最後には心温まる、とっても後味のいい素敵なお話
お話というか。。。
観終わったあとこんなにスッキリするのに作ったお話じゃないところが驚きです。
事実だと再認識するほど、奥の深い、
後から後から感動が湧いてきて、そして考えさせられました。
そしてもし同じ題材でフィクションで作ったなら、もっと狙って悲劇をあおって、感動巨編にしてしまうんでしょうね
どこか遠い所の話になってしまわなくて、外国の話なのになんだか身近に感じられました。
心の赴くままにマイルールで突き進む!
こういうのが運命の出会いっていうのでしょうか。
白人と黒人が差別以上に区別されてる場所です。
裕福なリー・アン・テューイ(サンドラ・ブロック)ならずとも貧民地区であるその場所には白人は足を踏み入れたこともない所にマイケル・オアー(クイントン・アーロン)は住んでいます。
父の顔も知らず、薬中毒の母とは引き離され、転々とする事を強いられてきました。
家も住む所もなく、寒空の下、暖を求めて歩く少年にふと彼女は目を留めるのです。
それが彼でなくとも、きっと彼女は声をかけて、一夜の宿を喜んで提供したでしょう。
今までもボランティアや恵まれない人に施しを与えるそういった事は、それが仕事や母である以外の自分の喜びのひとつであったのだから。
リー・アンは彼の中に純真であり、汚れてない清らかな心、そして
お金では買うことのできない、自分が忘れてる何かを感じます。
初めてのベッド、家族からの愛に感謝する姿に、当たり前だと思ってたこの恵まれた事が、そうではないんだと改めて考えさせられるのです。
彼女のバイタリティさは猪のごとく、こうと決めたら自分のやり方でやり遂げる、マイルールの持ち主。
それを理解する夫、ショーン・テューイ(ティム・マッグロウ)の遥かに大きな心にもぐっと来たのですが、『あれは何かを心に決めた時の顔だ』っていう所がとても好きでした。
彼女の夫は彼にしか務まらないんだと思えた瞬間です。
そしてマイケルの並外れた運動能力、保護本能に気づき、アメフト選手としての希望の光を見出します。
彼はメリー・アンと出会った事で、夢のようなラッキーマンとなっていきます。
もちろんそれには彼の並大抵の努力がなければ叶わない事ではありましたが。
ふと頭をよぎります。
マイケルがリー・アンと出会わなければ、彼の人生はどうなっていたんだろうと。
ラストの実際の写真をみて、本当の家族になった彼らの姿には感動しました。
アカデミー賞授賞式の会場にもその姿がありました。
大きく手を振るリー・アンさんの姿。
サンドラと雰囲気がよく似てましたね~
人の話を聴く耳をもつ、はなのすきなうしとマイケルの初めての友達、小さな名コーチSJのコンビに笑顔にさせられました。
そして感動の物語の中にも、サンドラのコメディセンスの良さが時折顔をのぞかせてくれます。
お局様から肝っ玉母さんへ・・・
アメフト物だと思って、スポーツ・シーンが多い映画かと思っていたが、そうではなかった。スポ根ではなく、家族のドラマだった。タイトルがダサダサで、サンドラ・ブロックがアカデミー主演女優賞を獲らなかったら、たぶん観なかっただろう。そのサンドラだが、へたをすれば、高飛車でイヤミな女になるところを寸前で抑えて、前向きに生きる母親を演じてみせた。実話の主人公は、エリザベス女王とかエリン・ブロコヴィッチなどアカデミー賞に強いのは確かだが、そこのところが評価されたのかなと思う。世界一裕福な国ながら、貧富の差が激しいアメリカの国。それをしみじみと感じせてくれた映画だった。また、「コーチ・カーター」でも感じたことだが、アメリカではスポーツだけできればいいとせず、勉強にもそれなりの結果を求めるという点が意外だった。今回の作品でも、当初からアメフトを始めたわけではなく、ある程度勉強ができるようになってからなのだ。その点はアメリカという国を感心させた。スポーツが続けられる時期はいいが、その後の人生を考えると、必要なことだと思うからだ。
いい人すぎる
マイケル・オアーというフットボール選手のことはよく知りませんが、これが本当の話ならば、なんという幸せな良い家族なんでしょう。家族にもお金や仕事にも恵まれた、絵に描いたような良い人たちで幸せな家族がいるという事だけでも、ちょっと信じられない感じです。でも、その基盤があってのマイケル・オアーへの愛情が持てたような気もします。せちがない、すこし斜めから見てしまう自分が、少し悲しかったりして。。。
不幸?な生い立ち×家族愛×スポーツ(NFL)=感動ストーリー
3月の旅行時に飛行機で観賞。再度DVDで流し観してみました。
NFLのマイケル・オアー選手の激動の人生とあるが、過酷な生い立ちや挫折からの克服など、あまり深刻に描かれることもなく、観客にとっては気軽に観られる作風。
NFLについて特に予備知識を持たずともシンプルに楽しめる。
それよりもサンドラ・ブロック演ずるリー・アンとその家族との交流が中心となる。
南部の家族愛が大らかに描かれており、描き方は浅いが爽やかな印象。
展開もスムーズで、うまくまとまっているし、クライマックスももう一歩盛り上がりには欠けるが、サンドラ・ブロックの存在感は作品に安定感をもたらしている。
作品自体が薄味なので、彼女の演技の濃さ(うまさと言いきれず)は良い味付けとなっている。
全体を通して偏ってしまいそうな背景や内容であるのに対して、バランス感覚に優れた作品と言える。
本当に人を愛する事。
も〜、言うことなし!素敵だった〜。☆+゚・
サンドラの演技もさることながら、SJ役の子の素晴らしいことっ(´艸`嘆)!!!
そして娘役の子が可愛らしすぎるっ!!!
自分の中では
作品賞をもらっても良かったんじゃないか!?
って位、好きなタイプの映画だな。
自分のもの。って思えるもの、
他人に存在を認められること、
自分以外に守る存在が出来たこと、
何から何まで初めてのことだらけでも、
周りが彼に対して
信頼と愛情の念を常に示してくれたから
彼も身を任せることが出来たんだろうな。
自分は、友達と呼べる人をどれだけ信頼してるんだろう。
あそこまで真摯になれるだろうか?
これぞまさに心の勉強。
心の淀みも一瞬で吹き飛ぶほど
素敵な作品でした♪
後味の良い南部愛
受け取りようによっては際どい題材だが、登場人物の心情に対して疑念を持たせない後味の良い作りになっている。いろいろ言われてるんだろうが、オマー本人が幸せであるなら、それで良いんじゃないでしょうか。
通常のハリウッド映画では批判的に描かれやすい南西部保守層への賛歌でもあるが、そこも上手くいっている。サンドラのオスカーは納得いかない。美味しい役でサンドラもはまっているが、良い演技かというと疑問だ。エリン・ブロコヴィッチのジュリアは芝居をしてたよ。
偽善にならないバランスのよさ
サンドラ・ブロックがそんなに圧倒するほどの熱演をしているかというとそうでもないのだけど、コメディ路線が強い彼女だからこそ、こういう真摯な役を普通に演じて見事にハマっている意外性がアカデミー賞につながったのかと納得。
映画そのものは個人的に食指の動くタイプでなかったけど、オスカー絡みの作品だから見ておかねばと思って鑑賞。非常に良心的で、押しつけがましい偽善にならないバランスを貫いている点はとても好感が持てた。
が、これだったら女優賞はまだしも作品賞ノミネートは『インビクタス』のほうがされてしかるべきだったのではと思う。やはりアメリカではアメフト人気があって興行収入が大きかったというのがデカい要素なんだろうけど。
試合シーンも『インビクタス』のほうがリアルだったと思う。まあ、個人的にアメフトとラグビーの違いは防具の有無以外さっぱり分かりませぬが。
共和党の宣伝映画??
良い話なのですよ、ホントに。
実話だし、もう突っ込みようのないくらい、良い話なのですが、、、
なんとなーーーく、こう、しっくりこない
(あくまでワタシは、という意味です)
どことなーーーく、“お尻が重い”印象が、、、
なぜだろう…と思いながら見ていて、途中で気付きました。
この作品、ものすごく“共和党”的なのです。
と気づけば、サンドラ・ブロック演じるアンの
ブロンド&いかにもなファッションや、
まるでディズニー映画の小生意気なリスのように
こまっしゃくれたガキのキャラも納得です。
おまけにこのアン、荒っぽい黒人のにーちゃんに
「私は全米ライフル協会の会員よ!」とまでタンカ切ってるし、、、
まあ、実話だからしょうがないのですが、
なんとなく、“白人側に同化してきた黒人”だから、
アメリカの保守派白人も温かく、
安心して受け入れられる(=映画を見ていられる)し、
そんな「貧しい黒人」に対して寛容で太っ腹な白人の善行に
目を細めているのでは…
と、ついついうがった見方をしてしまいます。
と同時に、ちょっと「インビクタス」の中での、
マット・デイモン演じるピナールのお母さんを思い出しました。
白人であるこのお母さんはとても優しく、
クリスチャン精神にあふれた人で、
貧しい黒人地域の教会で、ボランティアとして古着を配るのを手伝います。
ある黒人の男の子に息子のラグビーチームのラガーシャツがあたり、
「よかったわね。このラガーシャツなら人気者ね」
と、あくまで“善意で”いうと、男の子は突っ返して走り去ってしまいます。
なぜなら、そのラグビーチームは黒人差別の象徴だから。
そんなシャツを着ていたら、イジメられるに決まっているのです。
その事実を知って、お母さんは、自分がよかれと思っていたことが、
根本的に間違っていたのだと気づきます。
「インビクタス」で描かれていたような、
こんな一歩踏み込んだ違いと理解の関係が、
この作品には感じられないなあ、、、と。
この映画のもとになったマイケル・オアーは、
09年のNFLでドラフト指名されたばかりとのこと。
そして、アメリカでこの作品ができたのも同じ年。
ちょっと映画化が早すぎやしませんか???
少ーーしだけ、
「もしや、黒人である民主党オバマ政権に対抗して、
“共和党もこんなに黒人に優しいんですよー”と
アピールしたいから??」
と勘ぐってしまいました。
(スミマセン、性格悪くて、、、)
そんなにうまくいっちゃって
これが実話だっていうんだから!
とんでもないセレブの道楽のようでもありましたが・・・
でっかい黒人を急に自分の家に住ませて後見人になるなんて・・・
自己満足ですよね
それがそれが
お互いによい影響を与え合って、家族までとっても良い人で・・・
それでセレブだなんて、おじさんは許せないね~
なんて、良いお話なんだ
お母さん役のサンドラ・ブロック
おじさんと年齢変わらないじゃないの
せくすぃ~すぎるでしょう
実話だし、感動的な話であるが
2009年にドラフトでピックアップされあフットボーラがモデル。
しかし、彼が大成してからの映画化であれば、もっとセールスアップできただろうし、もっと壮大なドラマだったと思う。
なぜ、この時期に........。
共和党のプロパガンダの臭いを感じました。
勘ぐりすぎかな。
サンドラブロックは綺麗ですね、素晴らしいです。
しあわせ
まるで、本当の母と息子だったかの様に心を通わせるアンとマイケルの姿に、心が温まる映画。
物よりもっと大事な事、私ももってるなぁと幸せな気分になった。
人を助けるのは、自己満足ではだめで、ものすごく難しいもの。
いつか人の為に何かできる人間になれたら良いと思う。
実話だから、なんも言えねぇ。
はっきり言って、これがフィクションだったら、大ブーイング。話が上手く進み過ぎる。だが、実話だから批判できない。
黒人の少年を家に住まわせ、世話をする一家の長男の少年のキャラクターが愉快だったので、作品としては救われたのかな。ご都合主義も彼の眼力を元にしているのなら納得かも。
誰にでもチャンスはある。いい作品ではある。
作品の受け止め方で評価が二分されそうな気がします
ハリウッドっぽい美談だけど、
わたしは、こんな作品好きだなぁ(笑顔)
~~~
愛
家族
養子
人種差別
人の指導法
日本だと24時間テレビが好きそうな題材ですが、
現代アメリカ社会に内包する問題を織り交ぜつつ、
決して重苦しくなく、コミカルタッチに描かれているのに好感が持てました。
一緒に観た人にも恵まれましたね。
みなさんノリがよくって、中盤以降、
何箇所で声を上げて笑っただろう。
ネタバレを防ぐために記しませんが、
大笑いしたワンシーンは、いまだに
脳裏に焼きついていますからね。
プレーにも笑えるし、
そのあとのコメントにも大笑い。
あれも実話なのかな?それとも創作なのかな?
◇ ◇
観る人によって
観る角度が異なる気もしました。
サンドラ・ブロック演ずる
母親目線で観る人もいるでしょうし、
私のように指導者目線で観る人もいるでしょう。
やっぱり人に応じて
効果のある言葉は違うね
1人が上手く行ったからって
それが別の人にも通用するとは限らないね
どんなにダメに見える子でも
ひとつはいいところがあるはずなんだから
それを見つけて信じて伸ばしてあげないと
人にしてやれる最大の善行は
自分の富を分けてやることでなく
相手の隠れた才能を引き出してやることだ
ベンジャミン・ディズレーリのそんな有名な言葉もあるんだからさ。
☆彡 ☆彡
所詮、金持ちの自己満足でしょ
そのスタンスで入ってしまうと
居心地の悪さしか残らない気がします。
養子を迎える
アカデミー会員は多いですから、
作品に対して好印象を抱く人が多いのでしょう。
ここはアメリカと日本の国民性の違いがあるかもしれません。
ある男と
ある家族におきた
アンビリーバブルだけど
現実になしえたプロセスを
出演者の家族になったつもりで楽しむ。
だって、映画には、夢の世界もあるんですから(笑顔)
優しい心になれる、深イイ話。編集 | 削除
全米アメフトリーグ(NFL)に所属する、実在のスター選手の生い立ちを綴った感動実話の映画化。驚くなかれ、実話って言ってもこれは過去の物語ではなく、つい最近の出来事、ほぼ現在進行形のお話なんですよ。
素直に“イイ話”ですね。いかにもアメリカ人が好みそうな題材ではありますが、これが実話だというのには驚きです(たとえ、話半分だとしても)。セレブな生活を送る、白人女性とその家族が、憐みから生活能力の無い黒人青年を救済する。ここまでなら、何となくありそうな話(少々、美談として鼻につきそうですが)です。ところが、生活を共にするにしたがい、実は黒人青年の素直さ、純朴さに女性の方が影響を受けていく。肌の色や偏見にとらわれず、自らの信じた行動に突き進むリー・アンが、マイケルと接することによって『彼が私の人生を変えたのよ』と語るほどの信頼関係を築くのです。この経過が、とても優しく映像に描き出されています。確かにこれは、リー・アンが金持ちだったからこそ、出来たことだとは思いますが、そこを差し引いたとしても、ハッピー・エンドとなるこの実話は、見終わってからとても暖かな心持ちになれました。『ああ、ホンマにエエ話やなあ~』って。
メガホンを取った、ジョン・リー・ハンコック監督の作風が、実は吾輩大好きでございまして、彼の以前の作品である「オールド・ルーキー」も、スポーツの世界(メジャーリーグでした)を舞台にした実話でしたが、とても暖かい感動を覚えました。うん、何かイイですね(但し、前作「アラモ」は大ゴケだったそうです…吾輩は、スルーです(^^;)。
さて本作で“アカデミー主演女優賞”にノミネートされているサンドラ・ブロックですが、『メリル・ストリープか?サンドラか?』って聞かれたら、吾輩はサンドラを推します。そんなに大そうな演技はしていないと思うのですが、今回の映画のストーリーに、彼女の持つ“ちょっとキツメの爽やかさ”が、上手くマッチしていたと思いましたので。もう、今日発表ですよね。何?ラジー賞も獲ったって?!よ~し、こうなりゃ両獲りで…(^^;。
サンドラの熱演とは裏腹に、全体としては、話の盛り上げ方が上手いとは思えませんでした。
とにかく主演のサンドラがいいです。さすがはアカデミー主演女優賞をとっただけのひとはあります。
その背景にあるのは、出演のオファーを受けるのに以前ならダボハゼのように飛びついてのが、熟考してから承諾するように変わったこと。主演女優賞は演技力だけでなく、キャストの企画力や意外性も問われるのだそうです。賞取りを目指すには、今この役を演ずる意味と予想される評価を十分検討しなければ、演技力だけではノミネートすら難しいようです。
本作は後味がさわやかでハッピーになれるストーリーがウリです。どうも日本人のお国柄というのは、金持ちに対して嫉妬心が強い人が多いようで、本作のような金持ちが貧乏黒人を助けて養育するという話に素直に祝福できない人もいるようです。そんな人は、小地蔵の目から見ると貧乏神が取り憑いている場合もありますから、気をつけてください(^_^;)
これもお国柄ですが、わが国の場合すぐお上に頼ろうとするところが多く、本作の場合もすぐ社会福祉政策の欠乏じゃないかと見る向きも多いことでしょう。もっと個人の力というものに注目してもいいのではないかと思います。皆が裕福になって、本作のように世界中の飢える人々を、国家でなく個人の与える愛の力で支え合うことができれば、どんなに素晴らしいでしょうか。だから小地蔵は「清く貧しく」でなく、「清く豊か」に繁栄を目指すことは、大いなる善なのだといいたいですね。
ということでストーリーは、裕福な主婦のリー・アンは、ふとしたことから親も家もなく愛も知らない黒人少年マイケルを家に引き取ります。新たな「家族」の温かい応援を得たマイケルは、恵まれた体格を生かし高校アメフトで大活躍します。学業にも励んで大学進学を果たし、ついにアメフト全米代表のスター選手になったのが2009年。つまり、紛れもない現在進行形の実話なのです。
ヒロインが周囲の偏見に少しも動じず、正しいと信じることを貴く毅然としたところは、サンドラがビシって決めてくれて、胸がすくくらい気持ちいいのです。とってもカッコよさと行動力がさまになっていました。
見逃せないことに、マイケルを引き取った根底には一家のキリスト教信仰がありました。マイケルの存在を通して、彼らも感謝の心や絆を強めていったのです。
それでも黒人のマイケルをアンが突然連れて帰ったとき、家族の皆があんまり素直に受け入れたのが意外でした。やはりクリスチャンと文化の違いでしょうか?
あるとき、ヒロインのランチ仲間のリッチな主婦たちが、黒人への優越意識丸出しで彼女に言う。「あなた立派だわ。彼の人生を変えたんですもの」。だがヒロインは、こう切り返す。「いいえ。彼が私の人生を変えてるのよ」と言い返すところが印象的でした。
もう少しアンが具体的にどう考え方が変わっていったのか。マイケルに与えられていたのか。その心の奇跡の部分を綴って欲しかったと思います。
全体としては、話の盛り上げ方が上手いとは言えません。サンドラの熱演とは裏腹に、マイケルが成功していく展開と肝心のマイケルがアンの善意に疑問を感じて家出したのち戻ってくる過程は、ちょっと雑な感じがしました。同じアメラグを扱う『インビクタス』のほうが試合の描き方が感動的だと思います。
最後の進路を決めるところはよかったですね。
でもエンドロールに写る実際の、アン一家とマイケル・オアー選手の数々を見ていると、ホントにごく最近の実話なんだと実感がこもってきて、胸が熱くなりました。チョットした善意が、ひとりの青年の未来を大きく花開かせたのですから。
でも、一番得したのは、長男のS.J.くんだったかも(^_^;)
エンディングの後に出てくる彼の得意満面なところに、びっくり。本当にマイケルをスカウトした大学は、SJくんの突き付けた要求を全部飲んだのですねぇ。
いい人ばかりのいい話
終始、ほっこり暖かい話で良かったです。
確かに途中までセレブの自己満足?を疑いつつも
きっかけはどうあれ、与える方も与えられる方も
双方に得られる悦びと学びがそれぞれあるということ、
次第に憐れみも消え、明るくユーモアに溢れた
イヤミない脚本は爽やかでとても好感が持てました。
とくにママの“リー・アン”(サンドラ・ブロック)と
息子の“SJ"の粋でポジティブな台詞が面白く、
感動作である前にコメディ色もあってとても
元気がもらえました♪
あと毒される事なくスラムで育った黒人少年
“ビック・マイク”(クィントン・アーロン)の
優しさが→保護本能→アメフト向きに発展する
さすがアメリカンドリーム!!(笑)
マイクが温かく迎え入れてくれた家族に対し
感謝と一生懸命応えようとする真摯な態度も
セレブじゃなくても姿勢を正される気分でした。
単なる金持ちの奢りにとどまらない展開や
お互いの成長や幸せをもたらす慈善事業は
見ていて気持ち良いもんですね。
「インビクタス」はラグビーでしたけど、
実話でエンドロールで本人写真出てきてって流れは
同じで時期も時期かぶっててどうしても比べがちだけど、
どちらもそれぞれの感動、実話の力はやっぱりいいですね。
ちなみに偶然最近レンタルした「僕はラジオ」(←これも実話)
もそんな作りでした(笑)これもオススメ♪
母は度胸。息子は愛橋。
この物語は実話をベースにしているそうだ。
全般にスポーツ関係に疎い私はもちろん知らなかったが^^;
2009年のドラフトで1巡23位指名でレーベンズに入団が
決まったNFLマイケル・オアー選手の道のりを描いている。
こういう話を「美談」と言いきってしまえば終わりだが、
エンドに出てくる実際の彼の笑顔を見ると嬉しくなった。
感謝すべきは神と自分の才能以上に、彼は家族である。
父親も分からない、母親は麻薬中毒、親から引き離され、
一時はホームレスにまでなった黒人青年を、ふとした出逢い
から家に招き入れ、果ては養子にまでしてしまう白人一家。
いくら裕福だからといって?俄かには信じられない話である。
となると…計画的だったのか?なんて意地悪な憶測をされて
しまうのも致し方ないかもしれない。全くあり得ない話では
ないそうだが、そこまで他人を信じるか?の思いに終始する。
初めて彼を泊めた夜の夫婦の会話がいい。
「…大丈夫よね?なにか盗んだりしないわよね」
「明日の朝になれば分かるさ、それに一晩だけなんだろ」
「…。」
「…違うのか?」
この奥さんは、とにかく突っ走り系で自己信心力がスゴイ。
彼女がなぜ、彼に目をつけ、彼を引きとり、彼を養ったのか、
それは彼女にしか分からないことだが、なにか直感?的な
ものを感じたのだろうか。ともあれ、それは見事に当たる。
徹底して彼女になりきり、髪を染め、ボディコンに身を包み、
セレブ女性になりきったS・ブロックの素晴らしい演技。
つくづく強い女が似合う女優^^;だと感心するが、完全に
役を自分のものにした勢いがあり、オスカー候補も納得。
(しかも受賞した!おめでとうサンドラ!)
コメディもシリアスもこなせる彼女のセンスあってのものか。
こんな母親なら^^;マイケルのタックルなど怖くもないだろう。
彼の才能を信じ開花させた意味では本当に素晴らしい女性。
それを信じて助ける家族たちも素晴らしい。可愛い息子(爆)
理解ある夫と娘(F・コリンズの娘)の惜しみない協力もすごい。
本人役のQ・アーロンの自信なさそうな目が何ともいえない^^;
いかにも彼が「はなのすきなうし」だということが顕れている。
確かあのシーンでもう一冊「かいじゅうたちのいるところ」が
映るのだが、選んだのが、はな~というところが彼らしい。
(言葉遣い、素直さ、優しさ、奥ゆかしさ、そして保護能力☆)
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