「感動の実話」しあわせの隠れ場所 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
感動の実話
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サンドラ・ブロックさんがオスカーをとった迫真の演技も見どころなのでしょうが、なんと言ってもこの映画の素晴らしさは実話と言うことに尽きましょう、とは言っても雨の中を震えながら歩くマイケルを見かねて家に連れ帰るリー・アンのシーンは映画の脚色で家に呼ぶのはもっと後とのこと、映画ではマイケルはフットボールの初心者のように描かれていたが映画を観たマイケル本人は以前から学んでいたと憤慨したようだ。このようにドラマ仕立ての都合上、多少の脚色の混じることは当然だがリー・アンの一家がマイケルを助けNFLのスター選手に押し上げた美談に嘘はない。
悲惨な子供時代をおくったにも関わらず悪の道に染まらなかったのは一部の人の優しいまごころが寄与したのだろう、難民の子を引き取って育てているアンジェリーナ・ジョリーや100人以上のベトナムの子の里親でもある杉良太郎さんなどの人道支援は有名だがまだまだ稀有な例なのでしょう。杉さんも売名行為と誹られたり不本意な中傷にあったと聞きます。映画.COMのインタビューで実際に本人に会ったサンドラ・ブロックさんも「リー・アンの一家にあらゆる人が質問を浴びせたそうだわ、善行をする人のことなんて誰も信じていないもの、今の私たちが暮らしているのはそんな寂しい世界だわ」と語っている。悲しいかな映画に感動する一方で出来すぎた話と懐疑的になる自分もいて身につまされます、歳をとるとはこういうことなのでしょうか・・。
いつの世でも恵まれない人々に手を差し伸べる温かい心をもった人々がいることは素直に信じられる自分でいたいと願う名作でした。
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