「ラストバトル。」必死剣鳥刺し ブロディー署長さんの映画レビュー(感想・評価)
ラストバトル。
あんなに血をドバドバ出す演出で徹底エンターテイメント方向を狙うなら、必死剣で岸部一徳だけじゃなくバカ殿も串刺しにぶっ殺してスッキリさせて欲しかった。リアル演出かエンターテイメント演出かブレる監督さんだなぁと感じた。いいシーンは同僚の小日向文世が帰宅時に門の前で主人公に「一献どうだ」と誘って、城下の柳の揺れる川添いの居酒屋に入るところ。根本的に今と変わらない人の模様から江戸時代に生きる人のリアルを感じた。池脇千鶴は想いを寄せる人に一生に一回だけ抱かれた幸せだけでこれから生きていくことになる。切ないラストだった。現代にも通じる女の業ともいえる。いいところ悪いところ全体的に差し引いて「良かった」が残る作品だが山田洋次監督作品には足元にも及んでいませんでした。
コメントする