「ギョーザが臭くなければ…」悪人 レナカナママさんの映画レビュー(感想・評価)
ギョーザが臭くなければ…
試写会で見てたのですが…感想を書くのが遅くなってしまいました。
見終わった率直な感想は“あのギョーザが臭くなければ…事件は起きなかったのかな?”と…
そうなんです。つまり佳乃さんが祐一君に会うのにもう少し気を配ってくれてれば…
あの後、圭吾君に偶然出会って、彼の車に乗ってしまったとしても
ニンニク臭くなければ(祐一君に気配りしてギョーザを食べて無ければ)、
彼女は圭吾君にやり逃げされたとしても
あの時、関係を持てたハズなんですよね。。。
で…祐一君がそんな二人を尾行してたとして二人とも殺してしまったか…
バカバカしいと長崎に帰ってしまったかは分からないけど…
光代さんにしても…私が思うに彼女は凄く淋しかったんだと思います。
いい年だし…出会いも無ければ、毎日変化なしの何のために生きてるのか?な日々に疲れてたんだと…
紳士服を買いに来たおじさんにさえも声かけられたらついて行きそうな勢いだったでしょ?
で…佐賀の駅で祐一君と出会って(ココで祐一君が見た目酷かったらそのままスルーしたと思うのですが)何せ、ブッキーだから金髪でもカッコイイし…そのまま車に乗っちゃうよね。
原作では祐一君の見た目はどう描かれてたのでしょうか?原作知らない私としては、気になります。
彼女がその淋しい人生から解かれたい一心で祐一君の自首を留めますよね。
そこは彼女のワガママ…本当に彼を愛しているのなら、少しでも刑期が短くなるように
自首を勧めるのは当然なことでしょ?
そういう意味からすると彼女も自分のことしか考えてない悪人でしょうか?
しかし…人生ってどこでどうなるか、分かりませんよね。
そんな気も無いのに何だか悪人って呼ばれてしまう生き方が
そこに待ってるかもしれません。
人生って怖いです。
忘れてました。この映画って凄く音楽が良いんです!!
こんなに映画音楽が素敵だと思った映画はありません。
流石、久石譲さんですね。
同じ人間なのに…こんなに才能のある方と…そうでない私…
この違いにも人生の厳しさを感じます。