「触発」悪人 メイばばさんの映画レビュー(感想・評価)
触発
クリックして本文を読む
妻夫木さんのこの映画に対する思いを聞き、それに魅かれ観に行ったが、
運びはわりと単純で、胸が詰まるような場面はなかった。
髪を金髪に染め懸命の役作りは感じるが、綺麗な暗い目は悪人を
演じるにはマイナス要因になり、祐一の生い立ちからすると
もっと粗野な立ち振る舞いがあるはずなのに動きが下品ではなく、
後半も逃亡しているという汚れが感じられず残念だ。
しかし彼のイメージとは違う作品を自らチョイスし演じた事は、今後の
妻夫木さんに期待大です。
深津絵里さんはいいね。最初は燃えるような激しい感情を持った女には
見えないけれど、どんどん辛い恋にのめり込んでいく様が
よく表現されていた。彼女も光代を演じることで女優としてある部分
脱皮したのではと思う。ドロドロの涙も激しいラブシーンも納得です。
脇役のふたり、樹木希林、柄本明さんは満点。深い役作りに感心です。
こうした方々の出演で重みのある映画として成り立っていくのだなと
感じました。
悪人とは何かを問う映画でしたが、日常の中で何時自身が被害者になるか
また加害者にかわるか又その家族になるかは紙一重ですね。
若い2人のチャレンジに触発される映画でした。
コメントする