「無人島を舞台にしたロードムービー」東京島 ringoさんの映画レビュー(感想・評価)
無人島を舞台にしたロードムービー
木村多江という女優さんの、名脇役ぶりには以前から関心がありました。彼女が主役ということでこの作品も見てみたいと思いました。
映画全体の印象を一言でいうと、”無人島を舞台にしたロードムービー”でしょうか。いろいろなできごとが次々と起こり、登場人物の気持ちも行ったり来たりを繰り返しますが、それでストーリーがどこかに収束するわけでもなく、なんとなーく終わります。カタルシスがない、と言えばいいのでしょうか。私は、ロードムービー系は苦手です(^^;)。
作品のテーマは”女は強い”ということに尽きると思いますが、その意味では木村多江のような、ちょっと地味めの人をキャスティングしたのはよかったと思います。こういう人でもサバイバルになるとこんなに強くなるのか、というギャップが表現できるので。
窪塚洋介は、良くも悪くも窪塚洋介でした(^^;)。無人島なのに協調性がなくて、屈折していて、いつものようにイッちゃってるキャラ。落下事故以降はじめて彼の演技を見ましたが、まったく変わっていませんでした。
その他大勢の若者たちはフリーターで、仕事が嫌で逃亡してきたという設定。イマドキの若者らしく描こうとするとああいうふうにしかならないのかもしれませんが、とにかく計画性もなく忍耐力もなく移り気で、その瞬間が楽しけりゃいいじゃん的な奴らばかり。もはやイマドキの若者ではない私としては、見ていて結構イライラしますね。
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