「現時点で2009年洋画鑑賞作でナンバーワン!!」重量★ガールズ キングコングを持ち上げろ! septakaさんの映画レビュー(感想・評価)
現時点で2009年洋画鑑賞作でナンバーワン!!
東京国際映画祭“アジアの風”部門。
作品一覧を眺め、
真っ先に眼にとまったのが今作でした。
“これは面白いにちがいない!!”
根拠は全くなく、単なる直感に過ぎません。
24日の土曜日、朝早くからならんだのも、
この作品のチケットを確保するのがお目当て。
だから、スタッフが開場前に
「多くの作品の当日券は約10枚になっていますので、
残席の多い作品を、お伝えしておきます」と告知後、
残席の多い作品の中に、今作の名前が呼ばれた瞬間、
おもわず、ガッツポーズをしてしまいました(笑顔)
座席は、イ・ボムスさんのファンなのかな。
数年前まで若かったと思われる女性陣
(綾小路きみまろ風な表現)が席の
大多数を占めていました(苦笑)
☆彡 ☆彡
終わった瞬間、誰かが立ち上がったら、
一緒に立ち上がり、スタンディングオベーションをしてやろう!
それくらい大大大感動をし、エンドロール中も涙を流しっぱなし!!
え~、ちなみにこれだけ日にちが経っているのに、
先ほど東京国際映画祭の公式パンフレットを開き、
今作を紹介する写真を、見た瞬間、あの感動が甦り、
体を震わせ、鳥肌を立てて、落涙をしてしまいました。
それほどの衝撃作でした!!!
エンドロール終了。客電点灯と同時に
スタンディングオベーションはおきませんでしたが、
物凄い音の拍手が劇場に響き渡り、しばらく鳴り止みませんでした。
当然のことながら、わたしも手を腫らさんばかりに、力一杯拍手を
し続けてしまいました。
上映終了後のティーチイン冒頭、
パク・ゴニョン監督と主演のイ・ボムスさん。
お客様と一緒に席に座られ作品を観ていたらしく、
あまりのお客様の拍手の大きさに感極まってしまい、
挨拶が涙声で、時折、言葉をつまらせてしまうほどでした。
「今日という日は、わたしにとって忘れられない日になりました」
通訳のかたが監督の言葉を日本語で伝えると同時に
劇場には、またもや嵐のような大拍手が響き渡りました。
その拍手は、まるで舞台やクラシックコンサート後の
アンコールのようでした。
《 無償の愛 》
1988年ソウルオリンピック、
重量挙げ銅メダリストを主役にした実話ベース。
監督、2年半、たった一人で
関係者に取材を続けられ、今回長編初監督デビューを果たされたそうです。
ティーチインで、プロデューサーが
そんな裏話を話されたときの、監督の照れた表情がとても印象的でした。
なにが、そんなによかったのか。
スポーツ系、実話物。感動させられるのはわかっている。
しかし今作の優れていたのは、作品紹介にも載っていた通り、
コメディの盛り込みかたが非常にうまい。
ただ、イ・ボムスさんのファンの感想、
質疑応答内容を聞くと、私のような事前姿勢で鑑賞していたのは、
少数派だったようで、大多数のかたは、もっとコメディ仕立てに
なっていると、予想していた模様。
「ここまで感動させられるとは思ってなかった」
そんな、驚きの大賞賛コメントが溢れていました。
もう、
泣きながら笑う、そんなシーンばかりなんです。
鼻を啜る音が聞こえてきたかと思ったら、鼻を啜りながら笑ってる。
日常でも、あまり遭遇しない光景ですからね。その音と反応にも
笑ってしまいました(苦笑)
コーチの教え子への愛、教え子からコーチへの愛。
重量挙げのテクニックだけでなく、愛も代々脈々と受け継がれるもの。
文章にすると照れくさいのですが、そんなことにも改めて気づかされました。
その愛がスクリーン全体に満ち溢れた某シーン(ネタバレ防止)
もうもう、どこからそんなに涙が出てくるんだというほど、
涙が止まりませんでした。
☆彡 ☆彡
《 良い本は人生を変える。映画も同じだと思う 》
パク・ゴニョン監督が、舞台上で語られた言葉。
なんて素晴らしい言葉なんだろう、とすぐにメモに取ってしまいました。
ティーチインでは、他にも
重量挙げのリアリティを出すため
ナショナルセンターに練習に行ったこと、
作品全体のバランスを考えて、セリフや
動きのペースを前半から後半にかけて変えたこと。
そんなプロならではの細かな気配りも教えてくださり、
劇場のあまりの反応の良さ、そして関係者の方々も気分が
良かったのでしょう。当初の予定を大幅にオーバーし40分間も
話をしてくれました。これは今映画祭でティーチインを6回経験しましたが最長記録。
それだけ、みんなが、興奮をしていた証でしょう(笑顔)
本当に素敵で素晴らしい2時間をありがとうございました。
現時点で、2009年鑑賞洋画作品ナンバーワンです!!