息もできないのレビュー・感想・評価
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息もできない、本当に。
家族に悩まされる二人の男女
特に男の方は暴力でしか自分を示せないような男
ふたりは家族じゃなく他人同士だから
ああやって寄り添えたのだと思う
最後のハンマーでの暴力シーンは
本当に息もできないほど、
目を背けるほど嫌だった
この映画はずっと見たいなあと思ってて
たまたま見る機会があったから見た
やっぱり先に色々見聞きしてたし、
期待感も高まりすぎてたからこの点数に
なってしまったけれど
本当はもっといいと思えるもの。
台詞の半分以上は「クソ野郎」
字幕の台詞の半分以上は「クソ野郎」
ヤン・イクチュンが辰吉丈一郎にみえてしゃあない。でも(でもっておかしいけど)初めての長編作で製作・監督・脚本・編集・主演と1人5役やってこの出来は素晴らしい!
家庭内暴力、負の連鎖、愛情の表現の仕方が分からない主人公。
実はサンフンがヨニの母親の死に関係していたり、ヨニの弟がサンフンとヨニの関係を知らずに同じ組で仕事していたり130分もあるのにこの辺の伏線をまるで広げずに話が進んでいくところが潔い(ま、しっかりエンディングに繋がって哀しさを誘うわけやねんけど)。
ちょっと気軽にみる映画、ではない。
凄く人間的で良い映画です。
最初から最後まで真剣に見れます。演技も1流で、内容も1流です。現代の矛盾や誤解が絡まる内容を上手く表現してます。ちょっとハリウッド映画のクラッシュとちょっと似てるかも。最後はハッピーエンドじゃないですけど(笑)
家族
家族の形が描かれた良作。
息もできないというタイトルのごとく、見ている自分が息もできないほど見入っていく、そんな映画だった。
出会う男女はお互いに家族に問題を抱えている。
だけど二人の関係が、恋愛とは違うそれこそ「別の家族」の形でお互いの心を溶かし、お互いの世界を変えていく。
この徐々に変わりゆく二人の姿がとても印象的だった。
ラスト、やるせなさに息もできない。
韓国映画は普段殆ど見ませんが、韓国語を勉強している身として字幕を見ながら聞き取りつつ。
結構乱暴な言い回しだったり、それがまたこの世界にはぴったりでした。
二人が織りなす「別の家族」は、それこそ韓国の文化の一つの象徴でもあるのかもしれないなと思いつつ。
二人の幸せを祈りつつ見てしまう作品でした。
家族とは
それぞれに問題を抱えた2人の閉塞感と、一緒にいる時の安らぎ(ある種の非日常)がもう痛いほど克明に描かれていてこちらも胸が詰まる。
特にサンフンの苦悩は個人的に思うところがあって辛かった…。
「二人の時だけ、泣けた」っていうキャッチも秀逸だし、よく映画を表してる
人間
なんと言うのだろう、見始めてからの主人公がどんどんどんどん身近に感じてくる。
こんな映画は初めてだ。
なんどか始まりの俳優の顔と中間の顔、終わりの顔と比べて見たが、同じなのに、違う印象を受ける。
自らが監督した作品で、この人の人間の真髄の吐露は、国籍が違っても立場が違っても、誰でもが持つ人間としてのベースに迫る。
だから自然に、違う国の私が、ぜんぜん違う環境で育ちながら、別の人生でありながら、自分を理解するように、この映画に共感を覚えてしまった。
秀作である。
静寂がリアルさを際立たせる
皮肉にもサンフンのいない世界に笑顔が溢れている。
オーバーかもしれないがここまで相手を憎しむことが出来るのが人間で、許し合うことが出来るのが人間だ、そう思わされた。
内容のある130分、そして、考えさせられる130分だ。
見終わった後、どっと疲れる
映画一本見ただけなのにとにかく疲れました。
サンフンとヨニの人生を何の美化もなくそのまま突きつけられて、自分の中で消化するのに時間がかかりました。
一回見ただけではどうにも消化できなかったので、辛いけどもう2回見ました
。
もしもこの映画にテーマソングをつけるなら森田童子かなぁ。
私のボキャブラリーのなさで上手い言葉が見つかりませんが、とにかくオススメします。
それにしても韓国人ってジャージャー麺好きだよなぁ・・・。劇中でも3回はでてきました。
あんまり美味しそうに感じないのがまた韓国らしくていいです。一回食べてみたい。
いろんな方が書かれていましたが、この映画を見終わった後はシバラマという韓国語を必ず覚えます。なんだかシバラマという言葉がいとおしくさえ思うようになりましたよ。
ヤン・イクチュン!!
救いようのない状況の中から、わずかな幸せを見つけ出すが・・・。
決して分かりやすい形のハッピーエンドにはさせてくれない韓国らしい映画。
しかしメインとなる二人の会話や生き様の奥深さは、ここ最近の韓国映画にはなかった、本来の韓国映画らしさがある。
そして、製作・監督・脚本・編集・主演全てをこなしたヤン・イクチュン。今最もこれからが気になる映画人だ。
ちなみに劇中に何十回と出てくる「シバラマ」という韓国語。観終わってからも頭に残り、ついつい言いたくなるが、間違っても韓国語の解る人には言わないように。(意味は見れば分かります)
韓国映画から新たなる傑作誕生!
韓国映画からまた一つ新たな傑作が生まれた。これだから韓国映画はやめられない。
主人公サンフンは、悪態と暴力でしか感情を表せないヤクザ者。女子供にも容赦ない。
が、ある日、不遇な環境の勝ち気な女子高生ヨニと出会い、サンフンの中で、確かに何かが変わり始める…。
サンフンは手のつけられないヤクザ者だが、一口に悪人とは言い切れない。
言葉は悪いが、ヨニや甥っ子への不器用な接し方。
激しい憎悪を抱いていた父親が自ら命を絶とうとした時、「生きろ!」と泣き叫ぶ…。
全てのシーンに、私財を投げ打ってまで本作を完成させようとしたヤン・イクチュンの魂が伝わって来る。
その衝撃、深い感動に、まさに息もできない。
洋画では間違いなく2010年ナンバー1。必見!
怒りと魂がこめられた作品
「クソ野郎」「クソアマ」……「イカれ野郎」「あばずれ」……
と汚い言葉と殴る蹴る・・・が飛び交う作品。題名の通り息もできない位、衝撃的でした!!(/_;)
韓国の裏の世界や表面的に見せない家庭事情…・・最後いくつか主人公サンフンが変わろうとしているのも胸が痛くなったり色んな意味で感動しました。
『家族の前ではキム・イルソン気取りかよ』と使った言葉(国際的に大丈夫か?と心配(;^_^A)
『人を殴る奴は、自分は殴られないと思ってる。』
胸につきささる言葉でした。
制作・脚本・監督・主演・編集を1人5役を務めたヤン・イクチュン。
あくまでも、自分自身の為に作ったとアピールするこの作品。
監督自身も家族との関わりにずっと悩んできて、吐き出さなければ、と思った事から制作が始まったらしい・・・・。
そんなヤン監督の創作の源は“怒り”だという。その言葉どうり同作には、個人、家族、社会、そして国家へ向けた激しい“怒り”がみなぎっている。
家族と暴力と愛に関する物語。
ヤン監督のインタビューの内容を見て、より深く考えさせられた。
『シバラマ』(略;クソ野郎)
『シーバルロマ』(略;クソアマ)
覚えてしまった(笑)
身も心も痛い映画だが・魂の込もった力作!!
ロングラン上映中に3回観賞。
集中して見なければ?の箇所もあるかと思います。
初見では?だった部分が2~3回目でいくつか解明されました。
涙の出るシーンが、回毎に違うのは不思議で・
暴力シーンは、初見に比べれば冷静に見れたかなぁ・
シバロゥマ?も愛着が湧いてきたり
1度だけサンフンが微かに笑うシーンは愛しいとさえ思えた。
街中を歩くシーン(スローモーション)は
3回目では更に込み上げるものがありました。
そう云えば、街中での巨大スクリーンパネルに映ってたのは
確か「ラブストーリー」「卑劣な街」のチョ・インソンだった。
手持ちカメラもリアル表現という点では成功かな。
大作との製作費は比じゃないでしょうが、
ここまで魂が込もった作品にはそうお目にかかれない。
テーマは暴力ではなく社会・家族・愛だと感じました。
ラストの解釈はそれぞれあるかも知れません。
サンフンがあの時・母を・・・
追記:
DVDで再見して気がついたのですが・・
劇場版では数か所に微妙な編集があったということ。
DVDは、解釈が解り易くなっていたと思います。
余韻を残す作風が好きなので劇場版がより好ましかったです。
本年度No.1候補
韓国映画の底力。また傑作が生まれた!!
昨年の『チェイサー』や『母なる証明』を凌ぐ衝撃!
とにかくパワーにやられる。
今年はまだアンゲロプロスやファキイアレン、フィリップガレル、ミッシェルハネケなどの新作が待っているが現時点での個人No.1である。
1.2.3 はいっ!「シバラマー!」
4月18日 新宿武蔵野館で観賞
「渇き」目当てで来てたのであまり期待してなかったのですが…
これ、面白いですね~
冒頭の、女であろうとぶん殴るシーンで自分ひとり笑いをこらえました。
最初笑いっぱなしだったんですが途中から映画にえらく引きずり込まれます。
どんどん必要悪なドチンピラに感情移入してしまいます。
そして「とんぼ」以来の衝撃のラストに心が痛くなります。
ところで雑感ですが…
わたなべいっけいにそっくりな組長が頭を丸めると…マツケンそっくりです!
手ごたえありの初長編監督作品
拳でしか他人と付き合えない男は女子高生でさえ殴る。彼がそうなったのは強すぎる父親に問題があった。父親が弱くなった今では自分が強く出るしかないのだ。
そんな彼と知り合った女子高生も彼と同じように家庭に問題があった。そんな二人だけに惹かれあうのだが、彼女の弟が彼に近づき悲劇を起こす。家庭の問題を姉のように受け止めることができなかった弟はどんどん堕ちてしまう。
「息ができない」というタイトルのように、前半は暴力に息がつまり、中盤は彼らが抱える家庭環境に胸がつまり、終盤の悲劇的な展開に涙する。
同じ韓国の新人監督作品の「チェイサー」には乗り切れなかったがこれにはひかれた。
ヤン・イクチュン監督 心の叫び 魂の咆哮を耳にせよ
第10回東京フィルメックス観客賞・グランプリW受賞
これは、東京フィルメックス始まって以来の快挙です!!
今作、公式パンフレットに配給会社名が載っており、
日本公開が、その時点で決まっていたので、映画館で
ロードショー公開されたら観に行こうと、パスしていました。
それが、クロージング作品
『渇き』の前に催された授賞式のセレモニーでW受賞。
しかも、自宅前で撮影したという受賞を喜ぶヤン・イクチュン監督が
道路を、走ってきた車にはねられそうになりながら、無邪気な笑顔で
変態ダンスを舞いながら、受賞を喜ぶ映像がスクリーンに映しだされる。
これは、絶対、公開されたら
速攻で、観に行ってやろう!
その瞬間、心にかたく誓ったのでした。
☆彡 ☆彡
・・・コトバになりません
涙、泪、涕、ナミダ、なみだ
パンフレットを購入し読みながら
帰ったのですが、いくつものシーンが
頭の中に甦ってきてしまい、パンフを閉じても涙止まらず。
映画館、電車内、家路につく道、家に帰宅
映画館から家に帰宅するまで泣き続けていました。
電車内では、ずっと俯いていました。道を歩くときは
夜で外が暗くなっていたので、暗闇をヒックヒック、
涙をしゃくりあげながら歩いていました。
涙だけじゃなくて、叫びたくてしかたがなくなり、
でも叫ぶ場所はない。自宅の湯舟にお湯をはり、
風呂に入るとき、湯舟にはられたお湯をこぶしで、
何度も何度も殴りつけてしまいました。
顔は、飛び散ったお湯と涙で、グチャグチャでした。
◇ ◇
私、映画を観ていて初めてです。
家族や友人が笑顔で食事をしている
シーンを観て号泣してしまったのは。
もうたまんなかったんです。
そこに辿り着くまでの道のり、
そこに表れる笑顔の裏に潜むもの、
そのすべてがあまりにも重過ぎて、
それを思うとみんなの笑顔が悲しくて、
涙が止まらなくなってしまいました。
◇ ◇
ヤン・イクチュン監督。
監督自身の体験や、周りで起きたことを
ベースにして、脚本を書き上げたそうです。
パンフレット、映画雑誌に載っているインタビュー
そういったものを読んでの感想なのですが、
「この映画を作らなければ、なにも始められない」と
監督自身の中から沸き起こる衝動のようなものに、
突き動かされて作ったのではないかと。
そして、
衝動は大きすぎて
映画でありながらも、
映画としてスクリーンの中に収まりきらない。
叫び
悲鳴
心の声
声なき声
スクリーンには映っていないもの
無数の矢がスクリーンから放たれる。
暴力
罵詈雑言
自分を表現する方法を知らない。
他人とコミュニケーションをとる方法がわからない。
一匹狼
わかりあえた
友人ができた
家族ができた
それは一瞬
一匹狼は
一匹狼としてしか生きていけないのであった・・・
☆彡 ☆彡
本読みなし、リハーサルなし
役者には最初から全て出しきって欲しい
ヤン・イクチュン監督は役者にリクエストしたそうです。
DV
貧民街
ベトナム戦争
暴力的ではあるけれども
決して眼を背けてはいけない
韓国の家族が、そこに存在しました。
ヤン・イクチュン監督が
自宅を売り払ってまで作った
心と魂だけで勝負した低予算映画。
こんな作品が商業的にも成功した
韓国の映画に対する姿勢に敬意を
表すると同時に、嫉妬を覚えてしまいました。
『息もできない』
2010年3月。
私は奇跡の瞬間に遭遇したのかもしれない。
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