「傷つくほどに光る二宮」GANTZ PERFECT ANSWER BBさんの映画レビュー(感想・評価)
傷つくほどに光る二宮
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日本映画としては,最高レベルのスペクタクルさだったと思う。少々戦いが長すぎて,見ていて疲れるが,はらはらドキドキの連続と,GANTZの謎,結末の行方が気になって飽きさせない。そして,主演の二宮。本当に不思議な俳優である。見た目はソフトで,いかにもアイドルなのだが,なぜか汚れ役が似合う。(汚れてもきれいなのは,オーラ?)傷つけば傷つくほど光る。こういう役の場合,どうしても演技過剰になってしまう役者が多いが,彼は違う。演技の抑揚の付け方が天才的に上手く,普通の人としてのリアリティーがある。だから,よけいに見ている者の心にせつなさが突き刺さる。ヒロインの吉高もがんばった。役のイメージとは違うかなと前作では思えたが,本作では“やさしさ”や“はかなさ”を感じさせる演技を見せ,二宮とのやりとりもほほえましかった。いろいろな役を演じられる演技派女優になれる資質を感じた。
すべてがなかったようなエンディングが,すごく物悲しい。多惠のスケッチブックに残っていたイラストや遊園地の電光掲示板に映る玄野からのメッセージ,そして,地下鉄のホームで理由も分からずにあふれでる多惠の涙・・・せつなすぎる。
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