「思っていたより良かった」GANTZ PERFECT ANSWER ドラゴンさんの映画レビュー(感想・評価)
思っていたより良かった
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原作の壮大な世界観(特にカタストロフィ)を映像化するのは
元々無理がありましたから、コンパクトにまとめるには、良い
まとめ方だったと思います。
原作が連載中に謎の答を提示するわけにもいきませんし、
独自の裏設定から「PERFECT ANSWER」=「ガンツの謎の解明」
ではなく「完璧な回答(選択)」という意味としたのは
営業的にもギリギリの線でしょう(まぁやや反則気味ですが)。
設定的には石ノ森正太郎作品によく見られた「宇宙意思による
地球人の共存可能性テスト」的なものだったと勝手に解釈しています。
前線兵士は両者やむにやまれず、戦いは憎しみの連鎖しか生まない、
というテーマは古今東西散々描かれてきましたが、
今回のはそれほどひねっていない分、ストレートで
王道と感じました(ひねりすぎてテーマがぼやけるのが嫌い)。
アクションも前作以上に力が入っており、お見事だったと思います。
ただストーリー上、意外な展開がなく、予定調和のまま
終了した感が強かった点と、
星人のバリエーションがなかったのが残念です。
原作に度々登場した「絶望的に強い敵」がほしかったところです。
それに卒業生償還の理由とたえちゃんをターゲットとした理由
についてはさすがに説明がないのはどうかと思いました。
償還理由=焦り、たえちゃん=部屋への敵侵入を防ぐため、では
矛盾がありすぎて説明になっていませんし、ストーリー上も
必要性に疑問が残ります。
当初から「しょせんアイドルタレント映画」と斜め視線で
視聴したためか、全体としては合格点の出来だったと感じました。
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