劇場公開日 2010年12月1日

「思ったよりも・・・。」SPACE BATTLESHIP ヤマト みかみかんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0思ったよりも・・・。

2010年12月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

興奮

木村くんファンなので、贔屓にしたいのですが・・・映画は映画。
総合的に見て、いまひとつでした。
今回の脚本、原作とはだいぶかけ離れてるみたいですね。ただ原作を良く知らない私にとって、話の流れ的には納得いくものだったので、ストーリー展開は良かったと思います。
ただ、そこに繋がる心理描写が、まー、足りない足りない!一切、感情移入できない!人間ドラマが全然描ききれてないーっ!
地下での生活、兄弟愛、沖田艦長への恨み具合、再入隊して再会するチーム部隊との友情、島さんとの繋がり、過去の事件、家族との別れetc…すべてセリフの中で終了、もしくは省略。人類の苦しみ、そして古代がどんな風にもがき苦しみ、悲しみ、どんな風に再入隊を決意したか、仲間とどれだけの絆を深めてきてたか…重要な過去の心理がサラーっと流され。回想でいいので映像化してほしかった!
で、再入隊後いきなりの班長。いきなりの飛行技術。いきなり森雪と熱愛。いきなりギバちゃんが「弟のように思っていたぞ!」とか言い出すし。いつ?いつの間に?
アナライザー自体は、せっかくいいサブキャラたのに活かしきれてなく、いきなりロボット化、いきなり死亡で共感できず。もったいない。
そして古代と森雪のみ、有り得ないほど無傷。あれだけ打たれてて、無傷って…。
そして、最後ガミラスの捨て身のミサイル化攻撃最中に、いきなりの長ーいお別れシーン開始…。そんなゆるゆる過ごしてたら地球滅亡してしまうやろ。
とにかく、いきなり具合が多発+リアルさ不足を感じたなぁ。
映像、VFXはとても頑張ってたと思います。戦闘シーンはカッコ良かった!
ただ、他のシーン(セット部分)が安っぽく、ヒーローモノの延長線上にしか見えない。
エキストラも少なくて、スケールが小さくこぢんまりしてしまってて、残念。
しかし、しかし、主要人物の配役と演技は、二重丸でしたよ!
他の脇役陣の演技はクサくてシラケる部分もあったけど、主要キャストは良かった。
木村くんも正解だし、何より森雪が印象深かった。黒髪が効果的に活かされましたねー!
だからこそ、「もったいない」感がぬぐえません。
VFXも大事だけど、人間ドラマ、心理描写が一番重要なものなんだね、と実感。
あとはセット部分の緻密さや、エキストラ多用した引きの映像など、スケール感が増せば、もっともっと良くなったハズ!
予算とか色々あるんだろうけど、2部作にすれば良かったのかもねー?

みかみかん