「シンプルさの勝利!」手のひらの幸せ ふるーとさんの映画レビュー(感想・評価)
シンプルさの勝利!
有楽町スバル座で観た!
この劇場は名画が多く信頼を寄せていて、ふらっと入る!
さて、監督の加藤雄大は初総監督だそうだが、撮影監督としてキャリアが長いだけあって映像が綺麗!過剰な演出もなく、ストーリーがすんなり入ってきた!内容がお涙頂戴的なものだけに、見え透いた演出を感じてしまうと興ざめしてしまうものだが、そこはクリア!
主演の浅利陽介は子役時代からコンスタントに目にするが、若いのに演技派!記憶にある他の役柄とイメージが全く被らない所は、今時のアイドル役者とは違う、職人的なプロといったところか? 内面的な表現が良かったのは解るが、フルート演奏シーンなどは極めて専門的な技術がいると思うのだが、、彼は実際にかなり吹けるに違いない!
その浅利を食わんばかりの好演を魅せたのは兄役の河合龍ノ介。どう転んでも好青年の兄を実直に演じた。もっともこれには兄弟の幼少期を演じた二人の子役達の涙ぐましい力が関係している。弟を庇い父を思う兄役は、子役から見事に一本の線として引き継がれており、イメージが切り離せない(したくない)のだ!
この作品に起伏はない!しかし、じんわり暖かくなる感じがして、後味が良いのだ!。それは日本人が誰しももつ絆、思いやり、感謝といった普遍的な感情を解りやすい形で提示出来ているからだろう!
最後に感動的な主題歌を含めた、ふんだんな音楽シーンの出来にも好印象を持った事も記しておきたい!
了
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