劇場公開日 2010年9月11日

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「秘訣は「希望」と「感謝」だったと思う」君が踊る、夏 talkieさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0秘訣は「希望」と「感謝」だったと思う

2025年8月25日
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鑑賞方法:DVD/BD

〈映画のことば〉
さくらちゃんの場合は「踊りたい」っていうことは「生きたい」っていうことなのかも知れませんね。

評論子的には、別作品『252 生存者あり』での演技が素敵だった大森絢音狙いで鑑賞した一本になりました。

冒頭の字幕解説によれば、本作は、小児がん(MRTK=腎臓にできる腫瘍)に罹患しながら日本で初めて5年生存してよさこいを踊り、現在(本作の製作時)にも存命という少
女の実話ということですけれども。

けっきょく彼女がよさこいでの演舞を果たすことができたのは、彼女のよさこいに寄せる「希望」もさることながら、自身を支えてくれる周囲の人々への「感謝」の部分が、もっと大きかったのだろうと、評論子は受け止めました。

(引用はじめ)
私が本書「感謝脳」を出したいと思った理由の一つが「感謝すれば、病気は治る」「いつも感謝している人は、病気になりづらい」という事実を、多くの人に知ってもらいたかったからです。
私は2015年に「頑張らなければ、病気は治る」(あさ出版)を出版しました。
その本のタイトルは、本当は「感謝すれば、病気が治る」にしたかったのです。
しかしながら、スピリチュアルな本と誤解される可能性もあって、却下されました。
その本の内容は、病気を治そうと頑張るほど病気は治らない。病気を受容し「病気そのもの」や周囲の人(家族、医療者)に感謝できるようになると!病気は自然に治っていくという、私の観察、経験を詳しく書いています。
なので、「感謝すれば、病気は治る」がピッタリのタイトルだったのです。
[樺沢紫苑・田代政貴著「感謝脳」飛鳥新社・2024年]
(引用終わり)

その含意があったとすれば、「よさこい祭りを舞台にした、実話に基づく感動作」という本作のトレーラーの謳い文句に、少しも嘘、偽りのなかった一本だったと思います。

佳作と評価して、間違いのない一本だったとも思います。

〈映画のことば〉
ありがとうな。
俺は、この夏のことは、ずっと忘れんで。
さくらちゃんから勇気をもらったき。
もういちど東京で頑張って、頼られる男になって来るきね。

(追記)
(引用はじめ)
感謝は慢性的な痛みを軽減します。
関節炎の患者に、オンラインにて感謝とマインドフルネスのワークを行ったオタゴ大学(ニュージーランド)の研究によると、4週間の実施で痛みの強さ、痛みの不安、動くことへの恐怖などの項目が改善されました。
米国アラバマ大学の研究によると、2週間感謝日記を書くことで、慢性的な膝や股関節の痛みがある高齢者の健康状態が改善し、同時に幸福度も高まりました。
感謝の課題を課すことで、他人をサポートする行動が増加。それに伴い、扁桃体反応性(ストレス反応から不安や恐怖を引き起こす扁桃体の反応)の低下と炎症マーカーの減少が見られました。
炎症マーカー(検査によって調べられる数値)が減少したということは、感謝による痛みの改善は「気のせい」や「思い込み」ではなく、炎症を鎮めるという実際の生体反応を介して発現している証拠になります。
(引用おわり)
[前同書]

talkie
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