「駄作」ゴースト もういちど抱きしめたい tatsughtさんの映画レビュー(感想・評価)
駄作
この映画を観て考えたのは、設定云々よりもなぜ2010年になってリメイクしたのかということである。
オリジナルの90年版は、デミ・ムーアのかわいらしさ、パトリック・スウェイジのダンディーな魅力、ウーピー・ゴールドバーグの愉快なキャラクターの3つが見事に融合され、世界中の男女をとりこにし、興行的にも大成功を収めた、なかなかの名作。
20年以上経った2011年の現在になってもオリジナルのファンが多いのは、ひとえに3人(特にムーア)のおかげと言っても過言ではない。
だがこのリメイク版はどうだろう。登場人物に魅力がない上に、松嶋とソンの馴れ初めから恋に落ちるまでのドラマが茶番のようなチープさで、そこでろくろを回すあのシーンを真似するのだから参る。他にもオリジナルの真似事の如き描写が目に付き、テンションを著しく下げる。
そもそもこの映画を観る限り、リメイク版なりの存在意義を見いだそうとした形跡がない。大した思い入れも無く、なんとなくで作ったのではないか。ただ「ゴーストのリメイク版作りました」では話にならない。こういう安直でいい加減な企画が今後あるならばやらない方がいい。
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