マイレージ、マイライフのレビュー・感想・評価
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なかなか、よいです。
CGや3Dが賑わせている中で、なかなかドラマとしてはがんばってる映画だと思います。
技術に頼らない分、やはり脚本もしっかりしていて、ジョージ・クルーニーの良さも充分発揮されていたと思います。
久しぶりに、なかなか面白い、と思った映画でした。
アメリカ映画の良心を観た感じ。
――twitterレビューよりコピペ(twitterID=skydog_gang)
『マイレージ・マイライフ』本人はクールに生きているつもりで、実は何があっても傷付かないよう全てに距離を置いているだけの男が、二つの出会いをきっかけにスタンスを変え、そして…という話。素晴らしい。純粋に作品の出来だけでいえばこれがアカデミー賞獲るべきだったと思う。
ラストのライアンを見て、何を思う?
独身貴族のジョージ・クルーニーが、主人公ライアンを演じたのが
まさにピッタリだった。
映画のラスト。あのライアンの姿を見て、観客がそれぞれ何かを
考えて欲しい。そんな監督の意図が感じられた。
一番印象的なシーン。妹の旦那が結婚に怖気ついたとき、ライアンが
語り掛けるところ。まさに、自分自身に語ってたよな。何かジーンと
した。
久々に、エンドロール中じっくり思案する作品でした。
たまには良いですね。
バックパックの本当の中身は・・・?
人との繋がりを求めない男が、柄にもなく、つい部下のヒヨッコの言葉にほだされて、一夜限りのはずだった熟年女性のもとで翼を休めようとする。同じ境遇の女性のところにフラフラと飛んでいくのは至極当たり前のこと。
よくある話だが、背景に不況時代を反映させ、主役3名をバランスよく配置したメリハリある話運びで、まとまりのいい佳作。とくにヴェラ・ファーミガの美しさが目を引く。やはり映画の善し悪しは女優がキメる。
さて効率的にパッキングされたバックパックだが、人生のしがらみを排除した分、クビを切った人々の悲しみが積み荷となったか・・・機内持ち込みの制限を超えて、はたして新たな旅立ちが叶ったかどうか・・・ラストは観てのお楽しみ。
ジェイソン・ライトマン監督は、一生懸命さと、そっけなさを同居させた演出がうまい。
遊んだつもりで遊ばれて…
3月28日新宿武蔵野館にて観賞。
イギー・ポップの"I am a passenger"の流れる予告編を見て「こりゃ観るしかねぇ」と思い観賞しました。
この映画、アメリカのみならず世界中、景気悪いんで観てて他人事じゃないですね。
まぁマイルだけでなく他人にはなんの価値もないようなものを集めたり、大事に考えてる人はいますが、
それがある瞬間、突然意味の無いものに成り下がってしまうことはよくあることですね。僕なんかそんなのばっかです。
主人公は終盤、結構残念な思いをしますが僕はそのシーン、すっごく気持ち分かりました。あの後の機内のポカーン顔は激しく同調できます。
ただこの人、おいらと違ってまた素敵な女性、見つけるんだろうなぁ 多分…
地に足のついてない僕だから
マイルをためるのが趣味で、リストラ請負人の仕事にも
誇りを持ってる独身男が一皮むけるお話(笑)
実は私もちょうど一年前リストラにあった。
(ジョージ・クルーニー)のような甘い笑顔で
「人生を再スタートするチャンスだよ♪」
なんて言ってくれる人は私にはいなかったわけで
何かといろいろ世知辛い思い出も蘇りつつ。
プロの宣告人として説得力のあるアドバイスの
ひとつでもあるかと思いきやそこは期待ハズレ(笑)
ま、こればっかりは個人の問題なわけで
自分自身で頭を切り替えるしかないからね。
面白かったのは、この「結婚できない男」に
絡んでくる女性二人の会話。
20代と30代では変わる恋愛&結婚観しかり。
主人公が満足していたはずの自由な身軽な人生を
後輩の小娘から「地に足がついていない生き方だ!」と
説教されたり、自分と似た感覚で意気投合したはず
の恋人に実は全然裏の顔があったりと、
何だかんだ女の方がちゃっかりしっかりしてるあたり。
簡素な自宅を振り返り、家族って何?
とようやく考えはじめた頃、夢にまで見た100万マイル達成!
、、、の瞬間もほろ苦くなっちゃって
ちょっとおじさん可哀想でした(笑)
結局、話として何か教訓があったかというとウ〜ン。
原題の“UP IN THE AIR”だし、エンディングの歌でも
「地に足のついてない僕だから〜」って唄ってたし、
まだまだ悩むお年頃?じゃないけど、一皮むけたところで
宙ぶらりんなエンディングに妙にのほほ〜んであり
ちょっぴり侘しさありでした(笑)
いつもながら、この家庭の匂いがあまりしないあたり
(ジョージ・クルーニー)にはぴったりなハマり役ですね。
ヒロインたちがいい(≧ε≦)
ヒロインのヴェラ・ファーミガとアナ・ケンドリックが素敵でした!ヴェラ・ファーミガ演じるアレックスは男性だけでなく女性も一目惚れしてしまいそうな…!アナ・ケンドリック演じるナタリーは、とにかくもがいて必死に生きてる(笑)って感じです。
独身主義の男が見るといい
人生に荷物となるものを持たない主義の
身軽な男のお話。
女性関係も一夜限りや
その場の関係が好きで
基本的に長く続けようとしない。
仕事で出張がほとんどだから仕方ないんだろな~
そんな主人公が
妹の結婚式や新人教育で
変わっていく。
オレ自身独身で
気楽に生きているし
この主人公に結構共感する。
家族なんか持ったら足枷になるんだろうな~って
でもそういう人こそ見てみるといいんだと思う。
多分何か考えるきっかけになると思う。
このままでいいや~とか
やっぱり重荷と思っても
家族を背負っていきたいとか
そういう意味でも独身の男は
見る価値があると思った
表面上は、可もなく不可もない作品に見えますが、案外深い
大人にとって
ここまで毒のない作品も
珍しいんじゃないのかなぁ
良質な作品の典型例じゃないっすか!
~~
客電点灯後、
隣の男性は、
「まさに可もなく不可もない作品だね」と
感想を口にされていました。私は、その
回答に対して、拍手を贈りたくなりました(苦笑)
〈 家族 〉
〈 リストラ 〉
〈 生まれ変わる 〉
今作のキーワードは、この3つ。
リストラ担当と解雇される側の対比。
家族を回避する者と家族を求める者の対比。
最初から最後まで
この対比で作品は進められていきます。
クライマックスにかけては
ハッピーな部分も、シニカルな部分も、
両方用意されており、そんなのところも「可もなく不可もない」所以。
ただ、あの終わり方は、
私みたいな、独身男性にはつらいなぁ。
寂しい男と一方的に烙印を押されたみたい。
今日、真っ暗な部屋に帰るの寂しくなったじゃん(苦笑)
☆彡 ☆彡
目標とした
マイルを貯めたときの
あのうつろな表情、焼きついているなぁ。
夢や目標って
大事だと思うんですけど、
達成後の続きやはしごを
はずされたときのことも想定しておかないと
何のやる気もおきなくなって路頭に迷っちゃうんですよね。
「可もなく不可もない」と
書いていますが、そう見えて、
なかなか深みのある良質な作品でした。
シネマイレージ、マイライフ。
本作の少し前、NHKでリストラ会社のドラマをやっていた。
内容が本作とダブって^^;更に観る気が倍増してしまった。
なんだろう、この世代感の捉え方というかリアルな印象。
この監督のどの作品を観ても、明確なあらすじは見えず、
先がどうなるか分からないのに、なんだかフワフワとして
先急ぎもなく歩幅が一定、ゆったり散歩調の話の進め方。
まだ32歳!?なんか世間を達観視してるなぁ。
初めからジョジクルを主人公に設定したというこのお話、
本当に彼にピッタリとハマっていて^^;気の毒な位だった。
でもこれって(1000万マイルは尋常じゃないにしても)
普通の中高年から見て、それほど珍しい話じゃないなぁ。
なぜなら私だって、常に彼と同じことを考えるからだ。
例えば…
ポイントだのマイルだのが貯まるのならばそっちを優先。
夕方のスーパーのレジで早い列を見抜くのは当たり前。
同僚に本音など語らない。ランチの付き合いも広く浅く。
家族と関わると愚痴られるばかりなのでなるべく離れる。
あぁ~気付いたら、本当にやってる。(爆)
でも、どうだろう。人間って皆こうなんじゃないの?
私はこのビンガムという男が冷淡で嫌な奴とは思えない。
リストラ宣告人なんていう仕事をやってりゃ、ストレスは
溜まり放題、他人からは憎まれ放題、ヘタすればいつ、
命を狙われるかも分からない立場だ。仕事とはいえ…^^;
そんな毎日を無難に乗切るには、自身の感情に蓋をして
心の荷物を減らすしか方法はないじゃないの!と思える。
いや、いいんですよ。
どっかの誰かさんを捕まえて連日連夜仕事の愚痴を言い、
今俺はもう壊れそうなんだ!やってられないんだ!なんて
そんな他人の迷惑を考えないモノ言いができる人だったり、
酒や不倫に溺れて、果てはドラッグにまで手を染めるほど
精神を病んでしまい、心身共にボロボロになってしまったり。
(すいませんね、いつも大げさで^^;)
そうならないための!ザ・防御策。とでもいうんでしょうか。
なんかくだらない話で長くなってしまったけど^^;
でも思い起こせば、自分がまだ若かりし頃(あったんです!)
仕事にも結婚にも夢を持てた?頃、新人のナタリーのように
他人と関わることを面倒だなんて思わなかった。若さには
怖いもの知らずの!ザ・度胸。という武器がある。他人から
生意気だとかふざけるなとか、それすらも激励と受け取れる
単純なやる気と熱いだけの使命感、更に上昇志向の強い人
なら、並いる御大やお局を蹴散らす跳ね馬の勢いすらあった。
まさにこの、ナタリーそのもの^^;それが若さなんだよね。
さて…無難にマイルを貯めて夢を実現しようとした彼が、
思わぬ人生の(無駄?)に出逢って、やや回り道をし始める。
その(面倒くさい?)人間関係に合理的な自分がYesを出す。
彼が難なくマイルを貯めてこられた背景にある「安定」。
ある程度それを味わえた人間は、ここいらでちょっと方向を
変えてみるのもいいかな。なんて思ったりもする。歳だね^^;
これだけ他人の人生を見てきた彼には新人ナタリーの言う
「本音」がとても眩しく思えたはず。彼にフラれて泣き喚く
クソ生意気な娘が、素直に荷物を受け取る術を教えてくれた。
うん、ここまではとても良かったのだ。が…。
妹の結婚式(確かにコレもいい話ではあるが)や、アレックス
との絡みが主となる後半は、かなりカントリーな味に変わり
そこまで一気に雪崩れ込むか!?という違和感がやや残る。
あれ?ここまでのペースはどうなった?と監督に心で質問。
せっかく地上に舞い降りたのに^^;あのスパイシーな結末。。
まぁ、人生なんてこんなもんかぁ。
でもそんな想いにさせてくれたナタリーには、お礼をしよう。
頭だけじゃなくて心で思ったことも少し、付け加えてみよう。
そういうことですかね?ジョジクル兄。
ところでいつも思うんだけど、
向こうのヒトってあんなにマリッジ・ブルーになるもんなの?
それも毎回、当日って…どうよ^^;
(私もシネマイレージ貯めてます!マイ・シネマライフ万歳!)
意外や意外、結構悲しい物語です。
マイレージを貯めることに生きがいを感じているリストラ通告人のライアン・ビンガム。彼は一年の殆どを出張に出かけて過ごしているが、出張先でやはり出張族の女性アレックスと出会い、その場限りでの気軽な付き合いを続けている。彼の目標は1000万マイル貯めること。そんな彼に、大学を卒業したての新人ナタリーが、インターネットを介してのリストラ通告を行う改革案を策定し、ライアンの出張ライフにピリオドが・・・。
敏腕リストラ通告人ライアン・ビンガムを演じるのはジョージ・クルーニー。アメリカには、リストラ通告人という職業が有るんですね。そんな彼の前に現れた、新人がアナ・ケンドリックが演じるナタリー・キーナー。エリートがいきなり現れるというのは、アメリカには有りがちな話ですが、彼女もそんなエリートの一人です。ライアンとイイ感じの関係になるのがヴェラ・ファーミガ演じるアレックス・ゴーラン。アレックスもライアンと同じく出張族と言う設定です。
ナタリー発案のインターネットによるリストラ通告によって、ライアンの出張ライフが廃止に至ります。そのシーンを見ながら「リストラ通告人も会社員だし、リストラされ得るよなぁ。それが、このインターネット通告だったりして・・・。」などとシニカルな事を考えてしまいました。経済合理性を追求するのであれば、インターネット通告が非常に有効ですが、でもやっぱり、こう言う時は人の温かみというのが重要なんではないんですかね?
最後は何か、悲しい雰囲気になってしまいます。本当のアレックスを知り、1000万マイルと言う目標を達成し、愛と目標を失ってしまったライアンが、“人のつながり”の大切さを初めて気づくと言うことなんでしょうね。意外に、結構深い映画です。
ところで、マイルジャンキーですが、居るんですよね。どこかに行く事が目的ではなく、ただ飛行機に乗ってマイルを貯める事を目的としている人が。そう言う人は修行僧ともいわれます(苦笑)。もっともライアンは、仕事として飛行機に乗っているので、修行とは違いますが。私も近いとことはあるので、気持ちはわからなくはありません(爆)。
ゴールデングローブ賞:脚本賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞:脚本賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー:作品賞、主演男優賞、助演女優賞、脚色賞、ニューヨーク映画批評家協会賞:主演男優賞をそれぞれ授賞。
出張をテーマにした映画なので、アメリカン航空とヒルトンホテルとタイアップしています。
おじさんは陸(おか)マイラーです
そうですね~
何がテーマかというと・・・・・
人生観というにはちょっと大げさな気がします
本人の哲学のようなものもそんなに感じませんでした
ただ、気ままに生きてる独身貴族って感じしか・・・
おじさんポイント好きなので単純にマイル貯めたいなんてのは共感しますが
それがテーマなわけじゃないし・・・
気ままな女性との間もそんなもんでしょうし・・・
生意気な新人小娘ももっと毒づくと思えば結構手懐いちゃってるし・・・
期待してましたが毒にも薬にもなりませんでした
これだから小規模全国ロードショーなんでしょうか・・・・・
埼玉で初めて満席を体験したんですが・・・・・
やっぱり期待しすぎるとだめですね
私にはまだ早い?
まだ20代前半の私としては、
人と深く付き合わなくても、
ライアンみたいにスマートに仕事をこなすことができるのなら
そのままでもいいんじゃないかと…
ジョージ・クルーニー本当にかっこいいし。
あぁいう生き方がしたいって普通に思っちゃいますもん。
まだ若いからでしょうか?
あと、モチベーションについてのビジネス書は100冊ぐらい読んでいるので
この映画の結論には少し物足りなく感じました。
新しい発見があって心に響く
というものはありませんでした。
考えれば考えるほど答えが出なくなります。
人生って正解がないから難しい…
私はもう少し悩み続けることにします。
低い評価になってしまいましたが、
年齢・性別・環境etcで感じ方が大きく変わる作品だと思います。
ってか、私はひねくれた性格なので
あまり参考にしない方がいいかもしれません(笑)
マイレージ マイライフ
これほど、男も女もひっくるめた世の中の人から「チャーミング」という形容詞で語られている男は、他にいない。
もちろん、ジョージ クルーニーのことだ。
これといって理由はないのに、結婚せず 気ままに暮らして、時にホロッとヨロめいたりするが持続せず、ひとりで愉快にやっている。人なつこくて ちょっと寂しげな彼の後姿が、気になって 異性としても同性としても 気になって仕方がない。テレビ連続ドラマ「ER 救命室」で、小児科の先生をやって、人気が爆発的に上がった。監督としても良い仕事をしている。髪に白いものが混ざるようになって表情に 深みが出てきて、魅力が増している。
そんなチャーミングな クルーニーが そのまま地でやっているみたいな映画を主演して、アカデミー主演男優賞にノミネートされている。この作品、すでに、ゴールデングローブで、最優秀ドラマ作品賞を受賞した。
映画「マイレージ マイライフ」原題「UP IN THE AIR」を観た。
監督: ジェイソン レイトマン
キャスト:ライアン: ジョージ クルーニー
アレックス:ヴェラ ファーミガ
ナタリー: アナ ケンドリック
ストーリーは
空前の不景気。企業は生き残るために沢山の解雇予定者を抱えている。企業は、従業員の解雇の際に 予想される訴訟やトラブルを避けるために、解雇を言い渡す専門家を雇っている。ライアンの仕事がそれだ。そんな彼は 会社のヘッドクオーターに戻り、自宅のアパートに帰る時間よりも、仕事のために、飛行機に乗っている時間のほうが 長い。
ライアンは 年間 322日間 出張で全米を飛び回って 様々な企業から渡されたリストに従って 人々を解雇していく。おかげで、航空会社のマイレージが貯まって仕方がない。特別客として、発券カウンターでも待つことなしに優先席に着けるし、ホテルもグレードアップした一流のホテルで宿泊できる特典をもっている。
マイレージはもうすぐで10ミリオンマイルになる。10ミリオンマイル飛行すれば、航空会社からは 永久名誉客としてプラチナのカードがもらえる。そんな人は世界に何人もいないので、ライアンはそのカードをもらえる日を楽しみにしている。
ある夜 出張先のバーで 同じく出張中の女性アレックスに出会い、意気投合。互いにプライバシーに立ち入らない約束で、大人の関係で親しくなる。付かず離れず 程よい関係だ。
会社のヘッドクオーターに 呼び出されて行ってみると、新入社員のナタリーのアイデアで これからは経費削減のために サイバーで解雇を言い渡す方針に 変更するかどうかで、議論をしている。これにはライアンは大反対。サイバーで人を解雇できれば、もう出張する必要がなくなり、マイレージを貯めることもできなくなる。解雇という、人生にとって一番厳しい時期を乗り越える為には 人間がじかに対面してその人の新しい人生に力を貸してやるべきだ とライアンは主張する。
上司の命令で、ライアンは新入社員ナタリーを連れて出張することになった。旅慣れないが、気が強く、口先だけ手ごわい論客ナタリーは、しかし、現実に解雇を言い渡すことになって、失意と同様に揺れ動く解雇者を前にして サイバーで一方的に解雇を言い渡すだけでは 仕事は成立しないことを知る。折りしも出張が長引き ボーイフレンドから 心変わりとお別れを通告されたナタリーは大泣き。ライアンとアレックスに慰められる。
アレックスとナタリー二人の女性に会って 二人の弱さと優しさを見せられたライアンの心に、ちょっとした変化が訪れる。すっかり忘れていたが、姪の結婚式に招待されていたことを思い出す。長いこと、連絡を絶っていた家族。
思い立って ライアンはアレックスを同伴して帰郷する。生まれて育った故郷、弟想いの姉、結婚の悦びに輝いている姪、優しいアレックスと過ごすうちに、ライアンには 今まで考えても見なかった生涯のパートナーを持つということが 序序に現実味を帯びてくるのだった。アレックスのことを思うと居ても発ってもいられない。
ライアンは、アレックスの住所を書いた紙片を握り締め 飛行機を乗り継いで 遂に彼女の家にたどり着く。しかし、ドアベルを鳴らして出てきたのは、夫も子供もあるアレックスだった。
互いの私生活に立ち入らない、という約束を破ったとライアンを責め、彼にも当然妻子があると思い込んでいるアレックスに、ライアンは言うべき言葉を失ってうなだれるだけだ。
ナタリーは 会社を辞めて 携帯電話で別れのメッセージを送ってきた元ボーイフレンドの居る街に彼を追っていくという。そんなナタリーのために ライアンは立派な推薦状を持たせてやり、次の就職に役立ってやるのだった。
アレックスとナタリーを失ったライアンは、失意のまま、再び機上の人となる。 その機内で、ライアンを待ち受けていたのは マイレージが 10ミリオンマイルの記録に達したお祝いのシャンパンだった。機長から プラチナのマイレージカードを手渡されたライアン。
そして、今日もライアンの空の旅は続くのだった。
というストーリー。
チャーミングなジョージ クルーニーが適役の映画だ。失業、企業命令、解雇、年に322日間の出張、極度のストレス、深まる孤独、などなど、深刻な問題を扱っているのに ジョージ クルーニーのスマートな身のこなし 甘い笑顔、ウィットに富んだ会話で 楽しくて上品でコミカルな作品に仕上がっている。
アレックス役のヴェラ ファーミガが情感豊かで、素敵な大人の女を演じている。
ナタリー役の 新人、アナ ケンドリックもすごく役に はまって輝いている。実にせりふの多い 頭の切れる女性役を 機関銃のように気のきいた洒落や皮肉もたっぷり入れて 喋り捲っていた。それが可愛い。この女優ふたりとも、アカデミー助演女優賞にノミネートされた。
芸達者な3人の役者で、ストーリーが生きている。
よく冷えた イタリアのシャンパンに、苦くて上品なベルギーチョコレートを口に含んだような感じの映画だ。とてもよくできている。
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