「up in the air」マイレージ、マイライフ ヤマモトさんの映画レビュー(感想・評価)
up in the air
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多くの人は生きる上で何かに根ざしている。
人、地域、仕事などとの関係性で自分の輪郭を作っている。
しかし主人公ライアンは、人と深く長く関係性を築かず、家にもあまり帰らず、必殺仕事人というわけでもなく。
up in the air=上空に いる時間が好きな
up in the air=宙に浮いている 中年男性。
これまではそんな自分の生き方に満足していた。その生き方を象徴する証、マイルを貯めることに誇りを持っていた。
自分の仕事の意義のゆらぎや、妹の結婚や信じた人の嘘による他人への価値観のゆらぎ。
様々なゆらぎを経験した終盤では、あんなに気に入っていた生活が、少し色あせて見えた。そして、使わずに貯めてきた大切なマイルを、世界一周プレゼントに使ってあげる。辞めていったあの子の再就職をフォローしてあげる。彼なりに他人との関係を築いていました。
最後までやっぱりup in the airだけど、ライアンはとても魅力的でした。
一人で生きている人の、孤独や哀愁、そして魅力を、スタイリッシュに描いた作品でした。
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