「人を殺すということ」誰がため もっちりもっちりさんの映画レビュー(感想・評価)
人を殺すということ
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戦時下という特殊な状況のもと、愛する母国のために立ち上がることまでは容易に想像できるのだが、私自身は果たして人を殺す事が出来るだろうか…
しばらく考えて、その技量?があるなら手を染めるかもしれないな、と結論を出した。フラメンとシトロンは人殺しではなく、ナチを殺したのだ。つまりはレジスタンス活動であり、彼らは正義であった。ならば、私も同じように正義であるならば、銃を手に取るかもしれないと考えたのだ。愛する母国を守り、愛する者を守るため。
だが、常に戦争には利権が絡む。利権が戦争を産むと考えてもいいくらいだ。フラメンとシトロンはその渦に巻き込まれ、彼らにとっては殺す必要のない人々をも殺害してしまっていた。正義が脆くも崩れ去る瞬間だ。
正義は崩れ、愛する者も失い、それでも彼らは自分の信じた道を戻ることは出来ない。
真実は人の数だけある。だからこそ、人は惑い、苦悩し生きていくのだろう。自分を失いそうなくらいの混乱した状況下で芯をぶらさないで自分の正義を貫けるだろうか。
そんなことを考えた映画だった。
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