「かなり刺激的な作品」パリ・オペラ座のすべて 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
かなり刺激的な作品
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ドキュメンタリー映画で有名なフレデリック・ワイズマン監督作品ですが、これはかなり刺激的な作品でした。
全編に於いて、パリのオペラ座で次回公演の為のリハーサル風景を、ただ淡々と撮影しているだけです。
本当にそれだけ。
だから劇場内では速い段階にあちらこちらから鼾の音が…。
ちょっと間違えたら私も仲間になっていたでしょう(苦笑)
でも、リハーサルに於いてぶつかり合いプロとプロのプライドや、自分を限界点まで高めて行く姿勢・努力・意識と言った気持ちが、画面上からビンビンと伝わって来ます。
だから自然と眼が離せなくなって来るし、なによりも出来上がった舞台の美しさと言ったらそれはもう!
同じドキュメンタリー監督のニコラ・フェリベールがもしも撮ったならば、おそらくですが縁の下のスタッフ中心で全編貫いてしまいそうです。思わず《オペラ座の怪人》がひょつこりと出て来そうなカットまで有ります。
芸術監督がみんなを前にして語る言葉が全てだと言えるでしょう。
バレエにはそれほど興味は無かったのですが、とにかくその本物のしなやかさ・力強さと云った動きや美しさに魅力されました。
(2009年10月15日 Bunkamura ル・シネマ1)
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