「季節はめぐる…。」(500)日のサマー ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
季節はめぐる…。
名画座にて。
ずいぶん前に予告を観た時、なんで500日なんだろう?と
思っていたが、冒頭のビッチ(爆)でなんとなく分かった^^;
これは男の子目線で描いた恋愛(じゃないとか言ってるけど)
物語で、まぁ…男の子が好きになりそうなタイプの女の子?
という感じのサマー嬢。小悪魔系というか弄び系というか^^;
でもこれってトムの方もそれを承知で付き合っていくんだから
どっちもどっち。で致し方ないことなのよねぇ。。
この監督は頭がよい上にセンスもいい、というのが分かる。
行ったり来たりの二人のやり取りがまったくイライラせずに
観ていられるのと、そこかしこに往年の名作や音楽をサラリ
と織り交ぜ、ファンを飽きさせない。
あ、サマーにイライラするのはべつに構わないと思うけど^^;
でもなぁ。
思うに片想いっていうのは仕方ないんじゃないと思うのだ。
トムはサマーに一目惚れしたワケだから、すごーく好き。
サマーはハッキリ言って、トムをなんとも思ってなかった。
こういう温度差は、案外一生つきまとってくる。
(本気にはならないからねという約束で?)付き合いはじめて、
サマーもトムのことをだんだん理解していく。楽しい時期も
ケンカばかりの時期も、あったワケなのだが、そんな中で、
サマーはトムという人間をどう捉えていったか。私が見ても
かなりの好青年だし、建築に興味があって夢も持っている、
そして何より、自分のことをこんなにも愛してくれている…。
という(爆)棚から牡丹餅系?(顔の好みはあれど)だけれども、
それはそれ。なんだよな。自分がこのヒトだ!って思うのは
あとあと考えてみて「なんでこのヒトなんだろう?」だったり
しているもんだし…あ。私だけですか^^;
でも好きになるっていうのは、本来そんな風に相手のどんな
部分(欠点)であろうと、丸ごと受け入れてしまえるもの。
合わない部分を「合わない」と思えばそれまでだけど、
「合わないけどまぁ嫌いじゃない」と受け入れられるかどうか。
トムは何度も「俺たちは恋人同士だろ?」と認めさせようと
するけれど、そんな風に自分たちの関係を定義付けすると
サマーのような女の子では逆に退いちゃうと思うのだ。
煮え切らない恋人にイライラしているヒトは、すごくここで
共感できたろうと思うのだけど、これも逆効果なんだなぁ。
恋愛ってホントに難しい(爆)
なんでお互いに100%の強さで想い合えないんだろうか。
トムとサマーの関係…500日目でどうなるかは秘密だけど、
(だってネタバレになるし)
ラストのオチは、一応希望が持てる展開にはなっている。
(しかも笑える)
もしこれに続編を作るなら、次回は女の子目線でいけそう。
でもおそらく、女も男と同じことを考えていると思うけど?
(恋愛を振り返る意味でもいい作品です。頑張れ適齢期!)