「2009年もっとも愛すべき映画」(500)日のサマー dobubobaさんの映画レビュー(感想・評価)
2009年もっとも愛すべき映画
完全にやられました。映画の中で僕は主人公となって悩み、笑い、踊り、沈み、そして再生させられました。最高のラブ・コメです。しかも、私の記憶で男性側の切ない気持ちを中心にした映画ってなかったように思います。ちょっとすると女々しいといわれてしまうし、ちょっとするとセックス中心になってしまうし、かなり難しいところだと思うのですが、この映画は本当に上手にコミカルに描いています。おじさんの私がいうと気持ち悪いと思いますが、本当に自分の20台を思い出させられました。
主人公はジョセフ・ゴードン=レビット。個人的には結構好きな俳優でひそかにヒースの後継者(言いすぎ?)と思っているのですが、この映画ださらに素晴らしい演技力を見せてくれました。そして恋人役のズーイー・デシャネル。どっかで見たなと思ったら、あの最悪映画「ハプニング」に出ていました。平坦な演技しか見せてくれませんでしたが、しかしながら、この作品でうそのように変身。オーディエンス全てに恋をさせるようなちょっとエキセントリックで魅力的な女性を好演。村上春樹の「ノルウェーの森」のミドリを思わせます。
この2人の出会ってから別れるまでの500日が描かれるわけですが、日付は時間軸を無視して、激しく前後します。その前後での主人公の浮き沈みの落差が見事!恋ってこうだよなー。と(多分)世の男性のほとんどはこの主人公に感情移入できるはず。もう、絶頂期の描写なんて、ほんとほんとこんな感じ!という。すばらしい演出力です。
至福の90分間。ラブコメ苦手な男性にこそ見てもらいたい本当に愛すべき映画です。2009年もっとも愛すべきほっこりする映画です。絶対にお勧め。7000円