「もう一息」BECK beepさんの映画レビュー(感想・評価)
もう一息
「20世紀少年」の堤監督。こういう小さい世界の方が向いていると思います。
狭い人間関係の中のドラマでは、落ち着いて話を展開できる人です。
大きい話には手を出さない方がいいと思います。
人気コミックの決めカットを割と忠実に再現して、ファンを納得させる
堤監督の作戦は、今回はそこそこうまくいっているとは思います。
「20世紀少年」の酷いコピーと較べれば、の話ですが。
堤監督は、ファンをギリギリ裏切らないであろう水準で、
人気コミックを実写化できる職人として評価されるべきでしょう。
人気コミックを独自の解釈を加えて、新たな世界観で
映画らしく映画化するというのは至難の業。
数々の失敗作を見てきました。映画ファンの贅沢な希望なんでしょう。
監督のエゴが、原作のエッセンスを生かしきれずに
挙句、ファンからは「私物化」としか思えないようなクズ映画になってしまうものが多いものです。
堤監督は、エゴを殺して、奉仕の精神で作られる方で
そこは評価できますが・・・
単なる、集客が見込める無難な商品として完結してしまうのも寂しいものですね。
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