劇場公開日 2009年9月26日

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「アメリの元ネタ、お母さん」地下鉄のザジ 完全修復ニュープリント版 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5アメリの元ネタ、お母さん

2018年8月18日
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アメリの元ネタ、元祖
それはザジを一目見れば明らか
アメリファンなら是非観て欲しい作品
本作が無かったら、アメリも存在してないのではないでしょうか

とはいえ映画としては現代人から見れば退屈
1960年当時はこんな映画がとても新鮮で面白かったのだと思います
特に最後の方のレストランでのドタバタシーンの大量のモチーフから、大昔の日本のコメディバンドのクレイジーキャッツが当時のテレビや映画の中でコントの元ネタにその多くを引用していたように思います
そのように私達現代人は本作がやってみせた様なドタバタは真似しつくされて消費され尽くして見飽きてしまっているからでしょう
逆にいうとそれだけ先駆的で範例になったとも言えます
主人公はザジのようで、実は狂言回しに過ぎないと思います
本当の主人公はパリの街並みと風俗
ルイマル監督はそれを観光映画にせずに娯楽作品として見事に構成して見せたのだと思います

1960年、昭和35年のパリの街並みは、日本の1970年頃に近い雰囲気です
東京は10年は遅れていた感じ

ザジは10才の設定としたら30才くらいで娘を産んだとすれば、アメリと年が合ってきます
正にアメリのお母さんですね

あき240