劇場公開日 2009年12月12日

「今の時代のユーザーはこの作品をどう感じるのだろう?」宇宙戦艦ヤマト 復活篇 NGさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5今の時代のユーザーはこの作品をどう感じるのだろう?

2010年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

という感じ?
感想はと言いますとー

CGは凄かったけど一長一短です(後述)
ストーリーは説明不足で観る人を置いて超スピードで進んで行ってしまい誰が誰だか何が何だか解らなくなってしまい正に所々ワープしているみたいでした。
結論。西崎プロデューサーのヤマトへの思いが強すぎて、独りよがりの西崎プロデューサーの為のヤマトが出来上がってしまったという感じ。

でもね、良いところもありました。

まずCGが入ったおかげで宇宙艦隊や戦闘機、宇宙等CGで描いた箇所が素晴らしい迫力。反面、CGでモデリングして動かしている為に気流にもまれた風になるシーンでヤマトがふらふらしているシーンではちゃちいおもちゃにしか見えなくなってしまうという欠点もあります。
更に残念だったのはヤマトが海から発信するシーンでの挙動。軽すぎです。過去作ではもっと重厚に描かれていました。一番の見せ場なのですからもっと考えて欲しかったですね。ちなみにコスモパルサーの挙動も不自然なものが多かったです。

ストーリーに関してですが、良くも悪くもヤマト的なお話です。
説明不足で新クルーは誰が誰だか解りません。古代中心の物語だからしょうがないとは思うのですが、今までのヤマトは古代を中心とした青春群像劇だったのでその点も残念。
そして突っ込み所多過ぎ。
「ちょっ」「うっそ!?」「うわ」「まじで?」脳内でそんな台詞がリフレインされていきます……
あえて詳細は書きませんが、西崎プロデューサーの思いが暴走してしまった感が強いですね。
でもまあ、「さらば宇宙戦艦ヤマト」以降のアナザーストーリーのヤマトの続編としては観られる域には入っているでしょう。

でも、我々往年のファンは「さらば宇宙戦艦ヤマト」を超す物語を待っているのです。
そうでなければ「さらば」で全てを無かったことにして強引に復活させた意味がありません。毎回肩すかしを食らってる感じです。

あと2作あるらしいのですが、今回の「復活編」でコンセプトは見えたので、もう劇場に観に行くことはないでしょう。DVD/BDで十分です。客入りも悪いみたいですし(自分が観た川崎チネチッタでは500人位入れる劇場に約15人位。しかも公開から一週間も経っていないのに)最終作まで制作されるか微妙です。 業界の人間に聞く限りでは次作はもう作れないだろうとのことですが。

最後になりますが、ヤマト発進のシーンの「宇宙戦艦ヤマト」はやはりアルフィーではなくささきいさおに歌って欲しかった。これは決してアルフィーが悪い訳ではなく、ファンのヤマトへの思いという意味で。

そして放射能除去装置をイスカンダルに取りに行く「宇宙戦艦ヤマト」第1作を今のクオリティでしっかりとリメイクしてくれた方がどれだけいい作品が作れたかというように思います。
どうせ実写版は「キムタク様」のオレカッコイイでしょ的な映画にになってしまうのだから。

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NG