僕らのワンダフルデイズのレビュー・感想・評価
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バンド経験者なら良さがわかるはず!
突如ピンチヒッターのドラマーを参戦させた。なんと稲垣潤一!これだけで評価が上がってしまう。まぁ、ストーリーは読めてしまう・・・。医者から直接病名を告げられたのではなく、聞き耳を立ててしまったという、よくある展開だ。 勘違い甚だしい男・藤岡。遺言(といっても、家族仲良くと書かれた手紙)を公証役場に持って行ったり、戒名を先に決めてしまったり。高校時代のバンド再結成なんてのは、こんなきっかけがないと無理なのかもしれないな。母親の介護で悩んでる酒屋の栗田(段田安則、ベース)、赤字経営が続く不動産屋の渡辺(斉藤暁、キーボード)、息子との不和が心配なトヨタ自動車のエリート社員・山本(宅間、ギター)と、なんとか承諾してくれたが、ドラムのあきらだけはアメリカで参加できないが、謎の新メンバー日暮(稲垣)が参加してくれた。 練習(竹中は稽古と言ってた)も順調で、テープ審査も通り、様々な確執も乗り越えたメンバーだったが、直後、山本が倒れてしまった。末期の胆のうがんは藤岡ではなく、山本だったという事実が中盤にわかる。同じ病気の藤岡が頑張ってると知ってやる気を出した山本。自分が病気じゃないとわかっても、山本の顔をまともに見れない藤岡。そそっかしい藤岡を優しく許すところが素敵だ。 いよいよコンテストの当日。会場に来ていた栗田の母親が徘徊していなくなってしまう。この後に作られた『ウタヒメ 彼女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター』も同じ展開だ。また、藤岡の娘に貫地谷しほりを起用していることから、竹中直人も含め、『スウィングガールズ』をかなり意識しているものと思われる。最後はその娘の結婚式で締めくくり。山本の代わりに彼の部下の湯川(柏原収史)を参加させてる。
開始30秒で…
冒頭主人公の竹中直人は、自分の余命が後半年なのを知る。
上映開始30秒で映画のオチが観客にバレバレって…。
続く駐車場での妻役の浅田美代子の溜め息で、バレバレが更に拍車を掛ける。
その後、竹中直人の情熱にほだされて友人達が集い…集い?
何故稲垣潤一?
お約束の仲間割れ等を挟みつつ、その稲垣潤一1人だけ冷静。
…って言うか、敢えて演技をさせなかった事が良かったのか、はたまた悪かったのか…。
要するに浮きすぎていたりする。
斎藤暁と段田安則の2人は手堅い演技で安心して観ていられるが、宅麻伸は相変わらず。
映画が一番盛り上がる前に…。
そこまで引っ張って来たのに無に伏してしまう…。もう少し違う方向性が有っても良かったのでは?
宅麻伸と息子との間の確執も、いつの間にか解決していたりするご都合主義にはちょっとげんなり。
佐々木すみ江さんの存在は“その為”だったとは…トホホ。
それにしても稲垣潤一って、見れば見るほどおすぎに似てないか(失笑)
(2009年11月7日TOHOシネマズ西新井/スクリーン6)
とっても、ワンダフルな112分をありがとう!!
いやぁ、久々に心の底から、泣いた気がする(笑顔) 〈 形のない音 〉 〈 音をのこす 〉 〈 金はなかったけど、夢があった 〉 〈 バカなともだちを、たくさん作れよ 〉 〈 人と同じでお金も明るく楽しいところに集まってくる 〉 心に残ったセリフの多さ、 ここでの高い評価が示すとおり、 とても感動+心温まる作品でした。 最後のオチは、 早い段階で想像がつきます。 脚本も お客様が早々に気づくことを 見越した上でのセリフもあります。 狙い通り、 そこは劇場中、爆笑でした(笑顔) ストーリー、 ある意味、病気モノの王道です。 色々な作品のイイとこ取りとも云えるかもしれません。 でも、 露骨過ぎなければ、 イイと思うんです。 だって、どの作品にも、 どこか、似ている部分は必ずあるはずですから。 ◇ ◇ ストーリーに狂いがなければ、 あとは配役にミスキャストがなければ大丈夫! 今回、配役、友情出演も含め 最高だったのではないでしょうか。 竹中直人さん。シリアスな役もイイですけど、 あなたには、やはりコミカルな役がふさわしい。 「あっ、腰が!」裏帰り気味の声、オーバーリアクション。 『山形スクリーム』落ち武者役以上に生き生きとしていました。 貫地谷しほりさん。 映画やドラマに出演されるたびに、 綺麗になっている感じがするのは、気のせいでしょうか。 ラスト結婚式のお相手には、他のレビュアーさんも書かれていましたが、 スクリーンに映った瞬間に、爆笑してしまいました。あの役は、あの方以外にできません。 宅間伸さん。一番、美味しかったのは、 このかただった気がします。まさにはまり役。 不器用さがスクリーンを通して滲みでていました。 ちなみに、奥様も友情出演されていらっしゃいます。 あっ、奥様といっても名取裕子さんではありませんので、 勘違いなきよう御注意を。宅間さん本人が「ドラマの影響が 強すぎて、勘違いされている」と苦笑いしながらぼやいていました。 他の役者さんも、 みんなアテ書きじゃないかと 思えるほど、はまりまくりでした。 心配していた稲垣潤一さんも、 重要なセリフをボソッとこぼす など無難にこなされていました。 (昔TBSのドラマだったかな。 セリフ棒読みで大変だったんです) ★彡 ★彡 友情、部下愛、 夫婦愛、親子愛、家族愛。 いくつもの愛に満ち溢れています。 老若男女、どの世代でも大丈夫な作品ではないでしょうか。 『僕らのワンダフルデイズ』 “僕ら”には、きっと映画館に来た お客様も含まれているんじゃないかと思います。 そして、みんな“ワンダフルデイズ”を送れるはずなんですから。 素敵な112分をありがとうございました(笑顔) ■ ■ 【 補記 】 最後のバンド演奏ですが、役者さん。 猛練習を重ね役者さん自身が演奏されています。 斉藤さん、ステージ上で涙を流していましたけど、 もしかしたら、演技じゃなくて素だったかもしれません。 稲垣潤一さん、柏原収史さんは、 プロミュージシャンですから、上手くて当然ですけどね。 そんな裏側も知ったうえで 鑑賞していただくと、より楽しめるかもしれません(笑顔)
ナイスミドル御用達。
竹中直人主演、と聞けばなんとなく想像がつく。
いつも通りのあの演技、話の内容もベタで凡庸。
おそらく冒頭の立ち聞きを含め、
その後の展開が大いに予想できる話でもある。
が。こんな風にベタでありがちな話をどう面白く
感じさせるかが監督の手腕にかかっているのだ。
全体的にまとまりがよく、それぞれの立場での
悩みや親父たちのもがく姿が微笑ましく切ない。
誰にでも、こんな時がくるのだ。
そんな時にこうして集まれる仲間がいること、
友情が続いていることをものすごく羨ましく感じる。
奥田民生がアドバイザーということで音楽面最高。
さらにはあの大物アーティストがメンバーで出演。
あまりの台詞棒読みに笑い^^;しかしとぼけた顔
から出てくる言葉は頷けるものばかり。
有り得ないメンバー構成に高級スタジオ確保、と
んなバカな!?的な設定だらけだが、題名通り
ワンダフルな出来事が辛い日々と並行して描かれ
なかなかいい味わいを醸している。
久々に見た宅麻伸(そしてアノお方^m^)
段田安則、斉藤暁、浅田美代子は適材適所。
しかし役場の窓口のあの人にはちょっと驚いた^^;
さらには娘の相手、妖怪の正体は相方でバレる。
(団塊オヤジがんばれ。ナイスミドルっていい言葉だ)
期待せずに見に行ったが、面白い
家族と仲間たちの最高に笑って泣ける感動エンタテイメントです。 末期ガンで余命半年と知らされ場合、自分はあんなに前向きに一生懸命生きることができるのか? 内容をチラッと見たときは、病気と闘う重いストーリーかと思いましたが 実際は物語全体に竹中直人ワールド炸裂で 悲しくて涙がこぼれてしまうのに笑いも同時に出てしまうほどです。 周囲のやる事成す事、全てを悪い方に受け取ってしまう、思い込みの激しい主人公を竹中さんが、 そのコメディセンスを如何無く発揮して演じています。 高校時代の旧友と久しぶりの再会を果たし、やがてもっとも輝いていた高校時代のバンドを復活させ残された時間を 『コンテスト優勝』という同じ夢に向かって練習を重ねていく姿は、自分の学生時代の仲間の大切さを再認識させてくれます。 宅麻伸さん、斉藤暁さん、段田安則さん、浅田美代子さんと素晴らしい役者さんたちと竹中さんの掛け合いも とても笑わせてくれます。 普段肩に力が入りすぎて頑張りすぎてるサラリーマン、毎日の生活に追われている主婦、先が不安で見えないと悩んでいる方、 現代の我々に生きることの大切さを教えてくれる心温まる映画です。 是非とも映画館で泣き笑いを体験して欲しい作品です。
確かにあまり期待していなかったのですが・・・
結構面白かったです。 お金払って観た分だけの何かを与えてくれた映画だったと思います。 レイトショーだったせいか、客の入りは寂しかったのですが観終わった後の他のお客さんの笑顔が印象的です。 竹中直人のキャラクターに負けず、宅麻伸や段田安則などの共演者の存在感もしっかりしており、しっかり笑わせ最後にはしんみりと泣かせる様な映画だったと思います。 今年観た邦画の中で『沈まぬ太陽』と並ぶくらいにイチオシ
あんまり期待してなかったけど、よかった♪
観終って、なんだか心がほっこりした映画でした。 単純といえば、単純なんですが、笑いどころ満載だったし、ホロリとくるところも沢山ちりばめられていて、試写会でなくてお金を出して観るに値する映画だと思います!! やっぱり竹中直人の実力かなぁ。ワキの斉藤暁や段田安則、宅麻伸、浅田美代子も、みんなが欠かせない役柄で出演していました。現場の雰囲気が画面でしのばれるほんわかさでした。 私は、稲垣潤一が観たくて行ったのですが、期待通りの棒読みっぷりで、本当にこの映画に満足して家路につきました。 多分、年齢的なものが、大きいのだともわかっています。若い人にはもしかしてピンとこないかもしれません。 青春時代に何か忘れ物をしてきたような気持ちの人はたくさんいるのではないでしょうか? その琴線を突いてくる映画です。
竹中主演で、本人監督作より遙にお腹の中から笑えます!でももう少し泣きのシーンがあったらいいのになぁ~
全編笑いに包まれる愉快な作品でした。セリフが聞き取れないくらい笑いました。 でも話は末期ガンの患者が主人公となる、なかなかペーソスに満ちたストーリーなんです。けれどもそこはなんと言っても竹中直人が主演すると、末期ガンすら吹っ飛ぶ笑いが生まれてしまいます。とにかく同じ可笑しい作品でもシュールな『山形ストリーム』と比べて、段違いの面白さです。 竹中監督はもう少し、竹中直人の爪の垢を飲むくらいの気持ちをもったほうがいいかも知れませんね。どうしても自分が監督すると暴走が止められないのだと思います。 主役とは言え、役者として他人の作品に出演する場合は、演出者の抑制が効いて、ちょうどいい感じになったのでは? 竹中の場合、むしろ真剣にシリアスな演技をした方が、かえって可笑しくなるもんだと、本作を見ながら感じました。 とはいえ、竹中は久々の主演作で、画面からはみ出すくらい大暴れで、張り切っておりました。特に劇中組むオヤジバンドでは、ボーカルを担当していて、ノリノリ。明らかに他の出演者と比べて、テンションが違っていました。 このように、本作は竹中直人のらしさを、うまく引き出している作品です。ファンの人なら必見でしょう。 主人公の藤岡徹は、胆石の手術で入院中に、偶然にも主治医の「末期の胆のう癌。もって半年です。」という主治医のレクチャーを立ち聞きしてしまいます。 「男性、53歳」という患者のプロフィールだけで自分のことだと鵜呑みにしたから、さあ大変!主治医の話を盗み聞きしている徹が、余命半年と聞いたとき、目を剥いて愕然とする表情が可笑しかったです。 そして、退院許可も末期治療の為の帰宅と落ち込む徹。そんな彼とは対照的に、あけっらかんとしている家族達。家族は家族で、徹が入院したことで鬱になったものと思い込んでいたのです。 そして追い打ちをかけるように、家族には秘密がありました。 母と娘がなにやらこそこそ話し合い、式の日程というような言葉を漏れ聞こえると、あいつ等、もう葬式のことなんか話し合っているのかとますます落ち込む徹だったのです。 お父さんにショックを与えない話とは、娘の結婚が決まったことをどう伝えるかと言うことだったのです。日頃『怪物』と呼んでいた、娘の彼氏だっただけに、徹にとって、これはこれで相当に打撃を被る話ではあったのです。 家族と徹のズレズレぶりが本当に愉快でした。そして、徹は余りにピンピンしていて、絶対末期ガンじゃないだろうから、このあとどう家族にネタバレするのかが楽しみになりました。 でも徹の落ち込みようは半端ではなく、彼を元気づけるため久々に顔を合わせた高校時代のバンド仲間は、当初のりきでなかったバンドの再結成の乗り出すことになりました。 このシーンでは、竹中の演技が真に迫って、落ち込んでいるからこそ、シーラカンスの再結成に説得力が、出てきたと言えます。 バンド仲間で、一番意外なのは、広告代理店で営業部長をしている山本。冷徹で笑いも見せない仕事人間の彼が、徹のガンの告白を聞いたとき、すんなりリードギターを引き受けたのが、意外でした。 また、ドラムは海外在住の旧メンバーに変わり、メンバーのツテで参加したのが日暮さん。彼は親の資産を受け継いだお金持ち。そのため親から受け継いだ家訓を座右の言葉としています。病気を気にする徹と資金繰りで悩む渡辺に対して、ポーカーフェイスで『お金は人間と一緒でもむ歩く楽しい方へ集まる。辛ときほど笑っていないと、幸せが逃げていく。』とぼそぼそとささやくところが可笑しかったです。なお、この役は22年ぶりに稲垣純一が俳優復帰して演じています。どうりでドラムが上手いわけです。 復活したシーラカンスは、「全国ナイスミドル音楽祭」優勝に向けて、関東大会突破に向けた練習に励みます。途中、練習会場を提供したお寺の住職や、練習レベルの違いで仲間内で喧嘩になることはあったけれど、割とすんなりバンド結成は成功してしまいます。 関東大会でのアクシデントも含めて。もう少しインパクトのある波乱要因があってもすかったのではないでしょうか。 ただバント活動を通じて、メンバーの表情が溌剌としていき、生き方をも変えていくところは、よかったです。 特に、コミュニケーションが断絶していた、山本の親子関係が変わっていくところは、ホロリとさせます。 ストーリーが、展開するところは、バンド練習中にあるメンバーが倒れます。メンバーが見舞いに行くと、徹はびっくり。同じ主治医ではありませんか。そして、その元クラスメートも、「末期の胆のう癌で。もって半年」だったのです。 この男の病と闘いながら。最後の力を振り絞ってバンドに打ち込む姿を期待しましたが、あまり描かれませんでした。もちろん家族と語らうところは、感動的。そして徹が自身に語り聞かせて、バンド活動を決意した「音は死んでも残る」という言葉を、この男も心の支えにして、バンド活動を頑張ったと打ち明けたとき徹が号泣するシーンもよかったです。全体的に、笑うシーンばかりでなく、もう少し泣きのシーンもあったら、感動が深まったのではないかと思います。 でも、最後の娘の結婚シーンは蛇足だと思います。バンドコンテスト大会出場で締めるべきでした。また女優になった徹と山本のかつてマドンナ真帆のことももう少し描いて欲しかったですね。 人生いくつになっても夢があります。人生の節目に、もう一度夢に向かって生きられたら、どんなに素晴らしい日々(ワンダフルデイズ)をおくれることでしょうか。 皆さんも、本作をご覧になって、忘れかけていた夢を思い出し、チャレンジされてください。
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