「人間たちもサイクルのひとつ。」里山 いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)
人間たちもサイクルのひとつ。
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NHKで放送され数々の賞を受賞しているというドキュメンタリーの劇場版。
里山で共生する虫、動物、人間たちの日々の営みを、
長い年月をかけて築かれてきた関係を、
老木“やまおやじ”の語りで私たちに教えてくれる。NHKらしく。
大海原でもなく、地球でもなく、宇宙でもなく、
小さな世界へ目を向ける自然ドキュメンタリー。
雑木林が維持されていくサイクルの中に人間も加えてもらっている。
人間たちも、虫たちも、動物たちも、自然の恩恵を受けるが、
千年以上の長くの時間を維持させるには、必要以上に求めることはせず、
そのサイクルが壊れることがないように共存している。
伐採した木を、ほた木として利用し、シイタケ栽培をし、
ニョキニョキと伸びていくシイタケ。
伐採された切り株から新しい芽がニョキニョキと伸びていく。
どれだけの時間をかけて撮影されたものなのでしょう。
その伐採も、もし行われなかったら
雑木林は新しく生まれ変わることもなく廃れていくのでしょう。
シイタケ栽培を終えた、ほた木はまとめて捨てられるが、
それもまたカブトムシの幼虫の餌になり、
その幼虫を餌にする動物たちもいる。もちろんほた木は土に返っていく。
そんなサイクル。植物たちのサイクル。ミツバチたちのサイクル。
その恵みを分けてもらう、人間たち、動物たち。
カブトムシの決闘には笑ってしまったが、
劇場の大スクリーンで耐えられる映像になっているかは、分かりませんが、
都市部に住んでる人間が言うのは簡単ですが、
残っていって欲しい世界です。
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