劇場公開日 2010年6月4日

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セックス・アンド・ザ・シティ2 : 映画評論・批評

2010年6月1日更新

2010年6月4日より丸の内ピカデリーほかにてロードショー

みんな一緒にひと時の憂さ晴らしに興じてみるのも悪くない

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仕事を持ち、友情を尊び、恋とSEXに貪欲なキャリアガール4人のニューヨーク・ライフにフォーカスしてきた「セックス・アンド・ザ・シティ」だが、待望の映画版第2弾では、4人それぞれに試練を与えて時の流れを映像に刻みつけようとする。結婚2年目で夫との乖離に気づくキャリー、昇進に性差別があることを痛感するミランダ、子育て放棄の欲求に駆られるシャーロット、そして、更年期抑制剤なしでは生きられないサマンサ。どれも女性が通過しなければならない鬼門の数々ではある。

しかし、どうやら今回の見せ場はサマンサの多彩な人脈がもたらすゴージャスなアブダビ・ツアーにあるようだ。アラブ首長国連邦の映画プロデューサーが4人のために用意したのは、引き戸で仕切られたコンパートメント風ファーストクラスでの快適なフライト、1人1台のリムジンサービス、ワンフロアぶち抜きのロイヤルスイートに専用のバトラー、キャメルライドに砂漠でのシャンパンブレイクetc。夢のような時間の中で心のささくれを癒すのは、ヒロインたちばかりではない。「SATC」キャリアの女性ファンは勿論、世知辛い時代に心底辟易している男たちも、みんな一緒にひと時の憂さ晴らしに興じてみるのも悪くない。そんな気分にさせる観客を選ばない娯楽映画の要素が、ここにはちゃんと盛り込まれているのだ。

今回、キャリー役のサラ・ジェシカ・パーカーは自らクリエイティブに参加しているホルストン・ヘリテージと専属契約を結び、たっぷりしたハイウエストのミニワンピースや全身プリーツ使いのサンドレスを劇中の要所要所で着用。ボリューミーなシルエットはサラのホースフェイスとミニマルボディを巧くカバーしているので、一部の女性にとっては服選びの動くお手本になるかも知れない。

清藤秀人

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