「いい話。短いのに、長い人生を追体験して、幸せを感じさせる」つみきのいえ p.f.nagaさんの映画レビュー(感想・評価)
いい話。短いのに、長い人生を追体験して、幸せを感じさせる
主人公のおじいさんは、振り返ると、良い人生を積み重ねてきたということだろう。ラストシーンは、人生のご褒美という感じもして、じんわりと暖かい気持ちになる。
思い出が詰まった自分の家族の家が、実物として足元にあるという設定がよくできている。水面が徐々に上がってくるという不思議な現象に対応を迫られて、普通なら嘆いて暮らすことになりそう。でも、おじいさんは淡々と次のレンガを積む。ちょっと宗教的で、人生訓のようでもある。
水没した足元に行ってみようとするきっかけも自然で、共感できるストーリーになっている。
おじいさんの過去の回想がいくつか出てくるが、奥さんを深く愛していたのがよくわかる。愛することは、幸せのコツでもあるのだろう。12分の短い話だが、深くて大事なテーマが込められていると思う。
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