「車化のスパイアクションを楽しめ!」カーズ2 ふぃあっとさんの映画レビュー(感想・評価)
車化のスパイアクションを楽しめ!
7月20日、お台場のジャパンプレミア試写会を観ました。
「カーズ」はDVDで字幕・吹き替え版を何度も比べて観てます。
では長文感想を失礼します。
マックイーンがあくまで主人公だけど、メーターがストーリーの中心車。うっとおしいほどにメーターが目立っている。
それと新キャラのフィン・マックミサイルとホリー・シフトウェル、敵の一味がメインでアクションしている印象。
「ラジエーター・スプリングス」のメンバーは、ドック・ハドソン以外は全員出て来てくれるのでまあ良し、かな。ただ前作のキャラのシーンは少ないので、もっと出してくれー。
<前作「カーズ」を知らずに「今回観てみよう!」という方へ>
2で登場(車)がぐっと増えて目まぐるしく、前作キャラと新登場キャラを把握するのが大変かも。
車スパイアクションの派手さやレースシーンの迫力、その世界観を楽しんで下さい。「カーズ」とはストーリーテイストが違っています、ハイ。
<「カーズ」を観た上で、「カーズ2」を観る方へ>
前作の「ラジエーター・スプリングス」シーンの穏やかで広大な良さ、それと対比するレースシーンの迫力といった、メリハリある展開とは違い、最初から最後までアクションが多くノンストップなストーリー。
冒頭からスパイのフィン大活躍、全体的に目まぐるしい。それはそれで面白いので、「ワールドレース&スパイ作戦」ストーリーを旅行気分で楽しんでみてはいかが?
●結論。私は「カーズ2」かなり楽しめました。総評は細かい数値なら3.9つけたい。なぜかって?
1.実写でもスパイアクション大好き
2.メーターと新キャラのフィン、ホリーが気に入っている
3.世界旅行している気分でレースシーンを眺めて楽しんだ
4.細かい背景の作り込みに感心、特にイタリアの風景が気に入った
ストーリーは「世界的レースを巻き込む陰謀とスパイアクション」のまま一本道で進むので、レースシーンは陰謀がらみで、思ったほど迫力がない印象。ファンの一人の希望として、もっとストーリーを練りこんでほしかった。
ライバルのレースカー達は、イタリアのフランチェスコ以外、あまり喋ってくれません。ルイス・ハミルトン、せっかくの登場なのによく分からなかった。
そこは前作の「マリオ・アンドレッティ」や「ミハイル・シューマッハ」の方が良かったな。
あと悪役なのにかわいらしく見えるキャラが多くて、やっている悪事ほど、見た目がワルじゃないかと。ザンダップ教授(国際指名手配の化学者カー)の取り巻きの名前が分かりづらいです。
声のキャスティングは、サイトで字幕版を観ても、試写会で観た吹替版でも文句なし。キャラと声優が合っていると思う。
個人的には、「3D吹替」か「3D字幕」で観るのがいいかな。大半の映画館では「3D」ベースで吹替・字幕を選ぶかという流れになりそうかと。
映像は文句なしでしょう。作り込み、技術、舞台となる国の描写が細かく、「カーリファイド(ピクサー社内では『車化』の世界観をこう言うらしい)」の魅力が楽しめます。冒頭のスパイチェイスも迫力あった〜。
日本のシーンはかなり優遇されている印象。まず東京の夜景の明かりやネオンの細かさ、車体や道路への映像の映り込み、これでもかとデフォルメされた「オクニ」はじめ「日本カー」たち。レインボーブリッジや皇居前(ダートになってた)を走ったり、東銀座にあった「歌舞伎座」もちらりと映っていた。
音楽は全体的に「スパイをイメージ」した曲が多いのと、挿入される各国のアーティストのボーカル曲などが抑え気味です。個人的にどの曲も嫌いではないです。吹替版だとエンディング曲に「ポリリズム」が流れます。
何だかんだ言って、ピクサー映画で「カーズ」が一番好き。だから批判より賞讃。ポール・ニューマン演じる「ドック・ハドソン」がいちばん好きなキャラで今作いなくて残念ですが、「フィン・マックミサイル」が気に入ったので楽しめました。
長文感想失礼しました!