「この場は現実なのか夢なのか」インセプション abokado0329さんの映画レビュー(感想・評価)
この場は現実なのか夢なのか
ノーラン作品で今のところ一番好きかも。
夢の中の夢の世界を誰しも(?)想像はするけれど、それを映画として巧みに表現できるのはノーランにしかできないのかもしれない。あ、今敏や鈴木清順がいましたわ。
「親子の別れ」がトラウマになっているのは、『インターステラー』と同じだし共通の主題系があるのは面白い。後はホテル/の部屋やエレベーター、車内、病室、ミニチュアハウス、金庫など囲われた存在物や空間が頻出するからそれもノーランの好きなものかと推測する。
夢や無意識、トラウマなどを扱っているから精神分析から学術的に考察する余地はあるし、現に誰かがやっているとは思う。けれどそれらの主題系が映像表現のギミックとなり、エンタメ化に傾倒し過ぎな気もするから、学術的に正面からアプローチされることはないんだろうな…それは少し悲しいが、娯楽作品として十分に面白いから満足です。
ノーランにとって「ホーム(≒故郷)に帰れない」とはどういうことかもう少し考えたい。だがこの思考している場は現実なのか夢なのか?私もトーテムをつくる必要がありそうです。
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