「綿密に練り込まれた世界観がスゴい!」インセプション かつさんの映画レビュー(感想・評価)
綿密に練り込まれた世界観がスゴい!
ノーラン監督の監督としてのスゴさが存分に感じられた作品でした。エクストラクション、インセプションの細かなルールや設定の作り込み具合のクオリティが半端じゃない。原作無しでここまでの世界観を創り上げるなんて、本当にスゴい監督です!
・夢を階層化させて「夢の中の夢」「夢の中の夢の中の夢」というように掘り下げていく。
・階層ごとで時間の速度が違う。
・一階層上の衝撃が下の階層に影響する。
・「キック」で一階層戻す
こういったオリジナルのルール設定が、作品の面白さにつながっている。
キャストもヤバいぐらいに豪華!レオナルド・ディカプリオから、ジョセフ・ゴードン=レビット、トム・ハーディに、渡辺謙。もはや、キャストだけでも見る価値あるのレベルですね。
キャラ的には、アクの強い人たちが多い(笑) コブは、黙って人を危険に晒したり、独善的だったり
、なかなか性格がサイコパス(笑) モルも、夢の世界に閉じこもると決断した陰湿な引きこもり(笑)だから、キャラへの感情移入がなかなかできなかった。。でも、それなくして、ここまで作品に没頭できるのは、ノーラン監督が創り上げた世界観のなせる技ですね。
終わり方もまた秀逸。これが現実なのか夢なのか分からない形で終幕。いわば、見る側への挑戦ですね、これは。
ただ、見ていていくつかの疑問展開が。。
①レナードを生き返らせるために4階層目に下りた理由は?単純に電気ショックだけじゃだめだったのか?「キック」には電気ショック的な意味合いがあるのか?
②第4階層でモルに別れを告げた後、サイトーの元に行ったのはどういうプロセス?4階層に下りるとき、サイトーは繫がってなかったはず。
③コブとサイトーが上の階層に戻る「キック」はなんだったの?
④第1階層から現実世界に戻る「キック」は何だったのか?
まあ、③と④が描かれてないから、最後のシーンが現実か、夢か分からなくなっているという側面もありますが。。
いずれにせよ、素晴らしい作品でした!!