「まるで精密機械!」インセプション N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)
まるで精密機械!
公開当時、劇場で鑑賞し、TVでも鑑賞し、そしてアマゾンビデオでも見てしまった。
だが何度見ても飽きない。知っていてもハラハラする。そして見るほどに、物語と、「共有された夢の階層」を下りゆく中でのサスペンス要素や、構成、ギミックの絡みの鮮やかさに驚く。
そう、まさに精密機械か。
誰もが知らぬうちに今を信じ、次を決断している。
そんな「知らぬうち」の時間を夢の中(深層心理)ととらえるのか、それもまた現実の一部ととらえるのか。
「目覚めている時」があってこそ切り分けられるのだとして、だがしかし明確な境界線はだれにも引けず。
なら果たして今、私が見ている世界はどちらなのか。
観終わったあと妙な不安と希望に覆われる本作は、現実と私の関係についても否応なく考えさせられる名作と推したい。
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