「最後のオチはどっちだったのか。個人的感想。」インセプション YuuuuuTAさんの映画レビュー(感想・評価)
最後のオチはどっちだったのか。個人的感想。
人の夢の中に侵入し、エクストラクション(特定の情報を
抜き取る)犯罪を生業にする主人公コブは、
日本人実業家サイトーから依頼を受ける。
それはライバル企業の跡取り息子ロバート自身が
父親の会社を潰すように仕向けること。
コブは情報の抜き取りより危険なミッションである
インセプション(情報の植え付け)に挑む。
●お互いの夢を共有しオープンワールドに近い世界を
一緒に過ごせる
●夢が多層構造になっている
●自身が抱える心の問題によって、潜在意識が投影される
など、設定が複雑で初見だと内容が咀嚼しきれないかもしれない。
自分がそうでした。
2回連続で見て、やっとストーリーの全容が
掴めたような気がします。
そこで気になるのが、あちこちのサイトやレビューで
話題になっている最後のオチ。
コマは回り続けるのか否か。
自分がどう感じたのかを述べます。
自分はコマは止まったと思います。
なぜなら、コブは現実世界で生きることに
強いこだわりを持っていたから。
コブがモブに抱く罪の意識は依頼をこなす中で変わりました。
アリアドネを義父に紹介してもらう時、
義父から「現実と向き合え」と声を掛けられますが、
この時のコブは上手く答えを返せていません。
インセプション作戦の準備をしている時、
アリアドネと夢を共有した際は
「子供の名前を呼ぼうとすると2人が消える。
子供に会うには現実の家に帰るしかない」と発言し、
現実世界を意識していることが伺えます。
モブが自殺をした際も現実で暮らそうと説得をしていました。
さらに、物語終盤で虚無に落ち、モルと会ったシーンでは
コブが現実を生きる意志があることを明確に表しています。
モルが「現実なんて信じなくていい。選んで夢の世界にいると
認めるべきだ」というニュアンスの説得をします。
しかしコブは「子供たちの家に俺は帰る」と断言します。
さらにモルに向かって「君は違う。本物のモルの影でしかない」
とまで言い切っています。
ここまで現実を生きることに固執していたコブが
子供たちに会えるのなら夢でもいいと判断するとは思えません。
よって、コマは止まる。
と自分の中で結論付けました。
皆さんはどう感じたのでしょうか?
人によって結末が180°変わるって
凄い物語ですよね。