「客を馬鹿にしない作り。5歳児扱いはノーランには求めてないのでよし。」インセプション なおさんの映画レビュー(感想・評価)
客を馬鹿にしない作り。5歳児扱いはノーランには求めてないのでよし。
DVD観賞後BD再鑑賞、という夢を見た。
個人的にノーランもう一回観る祭を始めたら、現実でもノーラン祭が…。ヤダナニコレコワイ。誰だ私にインセプションしたのは。もしやこれも夢?
パッと連想されるのはやっぱり、筒井康隆やディックの諸作品と「胡蝶の夢」か。ルールや設定はそこまでガチガチに作り込んでいないように見えるが、目を引く映像やアクションをちりばめつつ素材をまとめて1人の男の再生(のように見えるもの)に仕立て上げた手腕を評価すべきだろうか。
自由落下中の紐で括られてる絵面は好き。コマが倒れる/倒れないは正直どちらでもよいしどちらだろうとありえた結末の一つでしかない。
エンドクレジットでちゃんと「水に流して」を聞いて客は現実に戻ると思わせるという考察すごい。
このどこか胡散臭い人『スペル』のどこか胡散臭い人だ!(ラオ)
トム・ハーディーの顔が『オン・ザ・ハイウェイ』『レヴェナント』『マッドマックス』『ヴェノム』『ダンケルク』鑑賞を経ても未だに記憶に残らないのは何故なのか。
サマーとのことがよほどこたえたのか、見違えるようなアグレッシブかつスマートな武闘派になったレヴィット。
相変わらず素敵なおじいさまケイン。
ペイジは周りが濃すぎて埋もれちゃった感あり。
ターミネーター感ありありで殺りにくるコティヤール。
マーフィーがこんな男前エリート坊ちゃんになってて驚く。(イメージ が『28日後…』ののままだったので)
顧客のはずなのにこき使われる謙さん。
階層的にはこんな感じ? 舞台が全然違うから混乱はしないが0-1間や5-6間は明確には描かれていないからあくまで推測。
0.現実
1.飛行機-映画内の現実?
2.街/車-ユスフここまで
3.ホテル/エレベーター-アーサーここまで
4.山荘/爆破-イームスここまで
5.コブの世界/落下-アリアドネ/ロバートここまで
6.リンボ?-コブ/老いたサイトー
ハンス・ジマーの音楽がとても好き。ギター一本からフルオーケストラまで主題となるフレーズをさまざまなヴァリエーションで聴かせてくれる。スコア版でも配信ならちゃんとあるのが嬉しい。書いてる間に4周してる…。あ、5周しちゃった。
インセプションされてしまったので、MX4Dにてさらに鑑賞。初4Dなのでノーラン祭で各種ギミックが最も効果的と思われる本作をチョイス。まあ楽しかったんですが、強いて言えばエンドクレジットで「水に流して」が終わって”INCEPTION”と出るところでもう一回“キック”してくれれば言うことなしでしたが。