「鍵の束を早く警察に・・・」チェイサー(2008) kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
鍵の束を早く警察に・・・
韓国のバイオレンス作品は何本も観てきたけど、これは痛い、苦しい、憎たらしいという言葉だけで表現できそう。中盤、呆気なく逮捕されるミンヨンだったが、「人を殺した」と仄めかす程度で決定打に欠いていた。おかげで12時間以内に釈放しなければと検事からくぎを刺される始末。ほぼ自白はしてるのだが、死体遺棄した場所などを言わなかったためだ・・・せめて現住所さえつかめればミジンまで殺されずに済んだのに・・・。
拘留時間の違いもあるせいか、日本の刑事ドラマとは違った展開。市長にクソを投げたことで男が逮捕されていたが、犯罪の重さはあれども、そういう現行犯じゃなきゃ拘留は難しいのかと思ってしまう。
こんなシリアルキラーが実話だなんてのも韓国の闇。海外にも公開させているところが凄い。ただ熱血漢の元刑事ジュンホにしても、暴力的すぎる点も含め、完全正義ではないところも痛い。鍵の束は序盤で手に入れていて、犯人が立ち寄る先はすべて掴んでいたはずだった。この時点で警察に鍵の束を渡していれば、また違った展開にならなかったのだろうか。タバコ屋のおばさんも憎々しくなるのだが、手を上げても止まらないタクシーも乗せていたら最悪の結末は避けられたかも・・・
ミジンの娘のカットの挿入などのわざとらしさによって、ジュンホが彼女とともに暮らしていくことになるのかもしれないと予感させられる。ただ、風邪をひいてる彼女に無理やり仕事に出させたのはジュンホ。この贖罪をも含め、一生育て上げることはできるのだろうか・・・。
kossyさん、こんにちわ。
鍵の話なんですが、殺人犯ヨンミンは合い鍵を持っていたんでしょうかね?? 釈放されたのちに、ジュンホとヨンミンは、屋敷の前で遭遇しますが。