曲がれ!スプーンのレビュー・感想・評価
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【様々なエスパーが集う「カフェ・de・念力」を舞台に繰り広げられる超常現象&エスパーコメディ。長澤まさみさんのコメディエンヌの素質炸裂作品でもある。】
ー 今作は、劇団ヨーロッパ企画の舞台をベースにした映画であるので、当然舞台は京都である、と言いたいところだが、東寺の五重塔、金閣寺など取って付けたように映されるが、色んな事情で、撮影場所は香川県である。-
■ある年のクリスマスイヴ。
喫茶店「カフェ・de・念力」では年に1度のエスパーパーティーが開かれていた。
・エスパー1号 サイコキネシスエスパー
・エスパー2号 エレキネシスエスパー
・エスパー3号 透視能力エスパー・・・問題を惹き起こす要因を作った男。
・エスパー4号 テレポーテーションエスパー・・・5秒だけ、時を止めれる男。
・エスパー5号 テレパシーエスパー
皆、エスパーではあるが、中途半端な力しかない。クスクス。
そこへ現れたフツーの人、”細男”。超常現象番組”あすなろサイキック”に出場するためAD桜井米(長澤まさみ)と会うために、登場。
そして、可笑しな騒動が、巻き起こるのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・劇団ヨーロッパ企画の上田誠氏が関わった映画はどれも好きで、一通り見ている。世間的に有名な作品は、「サマータイムマシン・ブルース」「四畳半タイムマシンブルース」(いづれも、タイム・パラドックス映画の秀作)だろうが、今作は珍しくタイムパラドックスは扱っていない。
・だが、よーく見ると「カフェ・de・念力」のエアコンはボロッチイし、リモコンも映されている。分かる人には、分かるであろう。
・個人的には、あの寺島進さんが演じる”毒蜘蛛にさされても大丈夫!”というへっちゃら男が、桜井米の前で、超常現象番組”あすなろサイキック”に出場するために頑張るのだが、刺されちゃって、病院に担ぎ込まれるシーンからの、桜井米が”細男”に会うために、「カフェ・de・念力」に行った時に、透視能力エスパーが、桜井の服の中を透視しようとして、毒蜘蛛がいる!事に気付く流れが好きである。
・フツーの人、”細男”が喫茶店内の柱と柱の少し狭い隙間を通り抜け、どや顔するシーンもクスクス笑える。
そんなん、オイラでも出来るよ!と思いつつ・・。
<今作は、そんな可笑しなエスパーたちが巻き起こすドタバタ喜劇であり、幼い頃から超常現象を信じている超常現象番組”あすなろサイキック”AD桜井米の夢を持つ姿が素敵なコメディなのである。
何だか、ホンワカと好きな作品なのである。>
そんなブームもあったよね・・
1974年頃からのユリゲラーのスプーン曲げは日本のテレビでも紹介され超能力ブームを巻き起こしました。果たして超能力は本物か、UFOは実在するのか等々、劇中の「あすなろサイキック」のような胡散臭い検証番組が作られ、日本TVのUFO信奉者、矢追ディレクターや超常現象否定派の急先鋒としての大槻教授などが有名で人気を博していました。
本作も製作の亀山さんや本広監督などフジテレビ色の強い人が作っているからまさに当時の再現ドラマのようですね。チョイ役で人気の俳優さんたちが色を添えるのもフジの御威光を感じます。
プロットはADの長澤さんが投稿ネタのウラ取りに全国行脚、殆どガセネタだったが四国の香川県善通寺UFO通りの喫茶店「念力」でのエスパー・パーティに遭遇して特ネタゲットという単純なお話だから、ストーリーよりエスパー諸氏のキャラを愉しむ趣向に振られたコメディ映画。
エスパーといっても大技は念力移動サイコキネシスくらい、自販機で当たりを出せる電気キネシス、5秒間時間を止められるタイムストッパー、透視術、読心術などでアメリカン・コミックよりはだいぶ控えめ。しかも似非エスパーの細男はエスパー伊東さんのもろパクリでしたね。
透視術でドラエモンを風と読んだり蜘蛛を米と言う字と間違える言い訳は妙に納得、小ネタが光っていました。
主役が長澤さんだからか夢見る少女のまま育った多少ファンタジックな味付けでファン・サービスしています。おじさんにしてみれば、そんなブームもあったねと懐かしむ程度のコメディでした。
宇宙人いるよね
サマータイムマシーンブルースが大好きなので
タッグが同じでパッケージデザインが可愛い!
ということでみてみた。
う~ん、、サマー~ほどのワクワク感はなかったかなあ、と思うけど、
エスパーたちのキャラクターがよかったし、ち
ょいちょいサマー~ネタが出てくるのでうれしかった。
あと私は宇宙人いると思います(熱)
なかなか
最初思っていたのとは違う映画でした。
サイキックの人達がTVに出ると思っていたのですが、TVには出ないです。
でも駄目なのが、最後のUFOをみんなが見てるだけのシーンが無駄に長い!!
単純でくだらないですが、そのくだらないところがまた面白いと思います。
実に演劇な映画
演劇好きな本広監督による小規模コメディ。原作は劇団「ヨーロッパ企画」の「冬のユリゲラー」というお話で、「サマータイムマシン・ブルース」に続く本広監督とヨーロッパ企画のコラボレーション。
演劇というのは、舞台上でリアルタイムで進行するため場面が限定される。小さな空間で観客に風景を想像させないと伝わらないので、コロコロ変わっていては頭が追いつかない。そのため本作も、映画のほとんどを「カフェ・ド・念力」の中で繰り広げられる。
スケールは小さく、しかし内容は薄っぺらくない良い映画だ。
これは爆笑系ではなく、くすっと笑えるタイプの映画です。
すでに恒例になりつつある、本広作品共通の登場人物が何人か登場していて、「サマータイムマシン・ブルース」で助教授役だった佐々木蔵之介や「UDON」にも出ていたヴィダルサスーン3人組。「踊る大捜査線」から寺島進らがチョイ役ながら出演している。
残念ながらユースケ・サンタマリアと真木よう子は登場しなかったが。
最近は「大人計画」の宮藤官九郎を筆頭に、演劇出身からメジャーになる人物や作品が一定数出現している。これはリテイクなしの一発本番で観客を引きつけなければならないゆえに作り込まれた脚本が魅力だからかもしれない。
今作で唯一疑問だったのは、主演が長澤まさみだったこと。
やはり興行的にヒットさせるためには目玉が必要だから売れっ子女優を起用したのだろうか?
主演と言っても長澤はあまり登場しない。
個人的に長澤まさみの演技は一本化してしまっている感があるのでそこはいただけなかった。
だが、作品としては良作で、見て損はないと思う。
エスパーの人権問題。
「サマータイムマシン・ブルース」は面白かった。
奇想天外な(でもやってることは、ありふれている)
ストーリーなのに、どこかノンビリしててほのぼの。
(そして一応ロケをしている効果があった作品だった)
ほのぼのとした感覚はこの作品にも活きてはいるが、
映画化するための話の広がりにはかなり欠けている。
舞台演技と台詞回しを延々とスクリーンで観せられる
割に、これという見せ場や盛り上がりがほとんどない。
喫茶店「カフェ・ド・念力」の中で繰り広げられるのは
エスパー達と女子ADのダラダラな会話が主なのだが、
そもそもそこへ行きつくまでの話も異様に長い(-_-)
何を言いたいのか、何を見せたいのか、念力ならば、
観客の興味を超引力で引っ張れたりはしないのか?
冒頭~中盤あたりまでは「うげげ」と凋んでしまった。
舞台的な小ネタはいろいろ仕込まれている^^;
ゲストも豪華。虫も出てくるし(汗)まぁ小道具も楽しい。
喫茶店の雰囲気も面白い。しかし映画で観るための
芸当ではないし、笑えるというよりはむしろ肌寒い。
舞台向きの巧い役者を揃えたことも映画では逆効果。
ウケを狙おうとする台詞の応酬が、肌寒さを増強させ、
なんで普通の会話が出来ないんだよ?感を醸し出す。
舞台感を出そうとして、映画感を壊してしまった感じ。
まぁでも…。(言いたい放題ですいません)
エスパーや超常現象を信じる女の子のひたむきさと
長澤まさみの天然ぶりが混ざり合ってホッとできる。
どうせその程度の能力じゃないか!というコチラ側の
想いを裏切って、エスパー達だって人間なんだぞ!と
エスパーの人権を高らかに謳いあげたのには笑える。
(磨け!透視能力。のほうがタイトル的に合ってるけど)
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