南極料理人のレビュー・感想・評価
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個性派キャストのアンサンブルを味わう逸品
久しぶりに再見。沖田修一監督作はお気に入りが多いが、2009年公開の本作は「キツツキと雨」「横道世之介」と並ぶ私的ベスト3だ。南極観測隊員を演じる面々には、映画初主演を果たす前の高良健吾を筆頭に、古舘寛治や黒田大輔らこの10年で格が上がった俳優も多く、今観ると贅沢な顔ぶれだとの思いを一層強くする。
原作のエッセイ本の題は「面白南極料理人」だが、映画化で“面白”を外したのは正解。観たらすぐ分かるように、堺雅人が演じる料理人の西村が面白いわけではなく、観測基地で個性的な隊員たちと過ごす日常や巻き起こるハプニングが、穏やかな笑いや大爆笑をもたらすのだ。さらに言えば、南極の中でも隔絶された高所にある基地でのさまざまな不便、家族と長期間会えない寂しさなども丁寧に描かれ、ユーモアとペーソスの配分もばっちり。沖田シェフが素材を活かして絶妙に味付けした逸品料理と相成った。
食が人を元気にする!街づくりに大切なこと!
最初から最後まですべてが面白く見ることができた。 2025年の今から16年前の映画なので堺雅人や妻役の西田尚美が若々しい。 テレビドラマ版もあるらしいので機会があれば見てみたい。
動画配信で映画「南極料理人」を見た。
2009年製作/125分/日本
配給:東京テアトル
劇場公開日:2009年8月8日
堺雅人(西村淳)
生瀬勝久(本山秀行)
きたろう(金田浩)
高良健吾(川村泰士)
豊原功補(福田正志)
西田尚美(西村みゆき)
古舘寛治(御子柴健)
小浜正寛(平林雅彦)
黒田大輔(西平亮)
小野花梨(西村友花)
この映画を見たいと思ったのは、
NHKラジオの第1放送で南極料理人、渡貫淳子さんのインタビューを聞いたから。
とても面白かった。
彼女の著書「南極の食卓(女性料理人が極限の地で見つけた暮らしの知恵)」は
Amazon.comなどでも買うことができる。
この映画の原作は南極料理人の西村淳さん。
1997年。海上保安庁の巡視船厨房で勤務する西村淳は、
第38次南極地域観測隊のメンバーとして南極大陸のドームふじ基地に派遣された。
妻・みゆき、小学生の長女・友花、生まれたばかりの長男を置いての
単身赴任で南極にやって来た西村の任務は、
冷凍野菜や缶詰などの備蓄食料を使って、
ともに越冬する隊員8名分の食事を用意することだった。
ドームふじ基地は、昭和基地からも遠く離れた「陸の孤島」で
標高は富士山よりも高い。
年間平均気温はマイナス54度以下で、
ペンギンやアザラシといった動物はおろか、
ウイルスさえいない壮絶な自然環境であった。
風もひかない(ひけない)らしい。
日本へ電話するのに1分740円かかるらしい。
劇中で高良健吾が日本にいるガールフレンドに電話していた。
男ばかり8人の共同生活は最初から最後まですべてが面白く見ることができた。
2025年の今から16年前の映画なので堺雅人や妻役の西田尚美が若々しい。
テレビドラマ版もあるらしいので機会があれば見てみたい。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
おじさんたちの合宿生活記
南極という過酷な環境で共同生活をおくるおじさん+若者1名の生態を食を中心に綴ったコメディ。
日本人好みの人畜無害なほのぼの映画なので、誰にでもお勧めできる作りです。
コメディタッチで描かれているけど、おじさんを集めて合宿生活をさせると、こういう感じになりそう。変な拘りがある人、ルールを守らない人、盗み食いする人、サボる人、キレる人。
外の職場では見せない本性が合宿生活では剥き出しになっていく様が、作りものだけどリアリティがある。
そういや極地観測の仕事の場面がほとんど描かれていない。食堂の壁に貼ってあった「仕事をしましょう」という標語は、ツッコミの小道具なのか?生瀬勝久の上に貼ってあるのがなんとも・・・
ありきたりな感想になるが、やはり食というものは大事だなあということに気づかされる食育番組?にもなりそう。豪華な食事はたまに食べるから美味いのであって、やはり日常の食が大事。
朝から蟹はいらん!
食べ物だけが楽しみの悲惨な基地生活
それでも人は営むのだ
深夜にだけは見るな映画NO1
南極の基地で働く料理人の話
極限の場所で限られた食材の中から毎日食べるものを捻出しているのかなあと思って見てみたら、全くそんなことなかった
分厚いステーキにごっつい伊勢海老に日本にいる僕らより数倍いいもの食ってる
酒とかむちゃくちゃ飲んでる
氷山にシロップ垂らしてかき氷食ってる
最終的に観測そっちのけでラーメン啜ってる
「あれここ本当に南極だよね?男子校じゃないよね?」って両目を擦るくらいしょーもないことばっかりやる隊員
パンツ一丁で写真撮ったり、氷の上でチャリ漕いだり
コイツら本当に普段働いてんのか
飯食ってばっかじゃねえか
とにかくおじさんたちがイチャイチャしながら飯を食うだけ
基地の様子をYouTubeで生配信とかしたら永遠に見ちゃうな
映画の山場といえばラーメンの在庫がなくなっておじさんがグズるくらいで何も起きない
大学院生の「渋谷とか行きたい、、、」は不憫だけど笑っちゃった
ちなみにこの映画ペンギンは出てこないよ!ゴメンね!
想像していた内容ではなかった
日常系南極映画
日常系の映画を見た後は、生活音が大きく感じるというか自分のいる世界も映画の中のように感じることがあるのですが、この映画もそうでした。
南極という特殊な環境であっても結局日常と地続きなんだなという印象。
特殊な環境下での仕事や極限に置かれた時の人間関係が描かれているのかなと思っており、最初に全員の紹介が入った時には「みんな外の過酷な環境下で働いてるのに、料理人はずっと室内だからいいよなあ!」というトラブルは必ずあるだろう等と予測していたのですが、料理人も当然のように外作業があり(食材の管理を考えればそれは当然でした)周囲を手伝うこともあり水を作るのは全員。人間関係のトラブルはあれど全て南極とは関係ない日常的なもので、いい意味で予想を裏切られ続けました。ずっと見ていたくなるような日常系でした。
何度も見たくなる
過酷な環境も、過去のこと。
南極での単身赴任…宇宙飛行士になるには聡明さはもちろん病気がないか等の
肉体的な面とともに、狭い空間で他国の人たちとトラブルをおこさず
良好なコミュニケーションを取ることができる性格や人間性も評価される、
というはなしを耳にしたことがあるが、この南極においても宇宙とそう変わらない
環境なので、同じように人間性もみられるのかなぁ、と思いきや
この映画の人々を見ると実に人間らしい方々でそんな選定はしてなさそうな(笑)
映画の内容は、ただただおっさんたちが食べるメシが中心、というものですが
それぞれ個性豊かなが際立って最初から最後まで、
その場にいるような感情移入ができました。
いやぁ、でもあの過酷な環境のなかで何年も一緒にいた仲間と別れるときは、
戻ってきた喜びとともに寂しさも大きいだろうなぁ。
堺雅人さん演じる料理人が、南極での勤務を終え家に戻り日常を過ごしている
中でのセリフに「ほんとに南極に行ったのだろうか」という言葉が、
どんな環境でも適応する人間の順応力と、ノスタルジーを感じさせる
言葉で印象に残った。
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