「『かもめ食堂』男子版」南極料理人 マージョさんの映画レビュー(感想・評価)
『かもめ食堂』男子版
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『南極料理人』は『かもめ食堂』と似たにおいがする。
ただし、あっちは穏やかな北欧で温かな人々に囲まれた女三人組の、素朴かつ品良い、ほのぼのライフ。こっちはペンギンどころか微生物すらいない南極の深部、むっさい男共(一応色々な分野のスペシャリスト)がどてら姿で麻雀に興じ、足の裏をかいた孫の手でTVのチャンネルをつつき、零下70度のなか裸で記念撮影など、男子小学生の合宿のようなありさま。
けれど、メッセージは共通していると思う。
「こんな所もうやだ。渋谷行きたい」「妻とうまくいかない」「あいつが仕事さぼった」「ラーメン食いてえ…」
場所はどこでも、人間の悩み?はけっこう変わらない。人界から隔絶された極寒の地で、一喜一憂する隊員達。沸点85度のお湯、限られた材料で、堺雅人演じる料理人が苦心してふるまう食事の数々。テーブルについた隊員達の歓声に、こちらも嬉しくなる。
そう、落ち込むことも、うまくいかないこともある。でも、美味しいごはんを笑顔で食べられれば大丈夫、明日は何とかなるさ!…たぶん(笑)
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