劇場公開日 2009年8月8日

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「“食”の大切さを感じる」南極料理人 とるさき ともたさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0“食”の大切さを感じる

2009年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

寝られる

“南極”と言う極寒地に、家族や恋人と離れ赴く隊員達。
曜日感覚がまったく無い日々が続く中、楽しみは“食事”。

“食”で綴られるユーモラスな物語は、時に切なく、時に滑稽に映る。
それらの言動には人間味と親しみがわく。

“限られた食材”故に、調理法やパフォーマンスを駆使して変化を生み出そうとする〈西村淳/堺雅人〉の苦労は大変の一言。
その過酷な状況を押さえながらの描写と演出は中々のモノ。

出てくる料理が実に“美味そう”に見える。それをまた隊員達が旨そうに喰うのだ…。

キャスティングが巧く、演技派な俳優陣が素晴らしい演技を魅せる!

主人公〈西村/堺雅人〉は、料理の訓練を積み見事な手捌きを披露。
〈本さん/生瀬勝久〉、〈タイチョー/きたろう〉、〈ドクター/豊原功補〉…
皆、味わい深い演技を魅せる、そして最後には“愛おしく感じる”…中年男ばかりだが…。

美味しくてもマズくても“味”は思い出となり、心に刻まれる。
人間にとって“食”が大切であると感じさせるてくれる作品。

とるさき ともた