レスラーのレビュー・感想・評価
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泥臭く熱い生き様に涙する
個人評価:4.2
ピークが過ぎたレスラーと、同じ様に年を重ねたショーガールを対比させ、自分にとっての生き場所を描く人間ドラマ。
ストーリーはとても分かりやすく、目新しさは全くないが、ミッキー・ロークの人間味のある演技と、ブラック・スワンを作り上げたダーレン・アロノフスキーの演出が、とても素晴らしい作品に仕上がっている。
ミッキー・ローク完全復活。これからももっと色んな作品で活躍してほしい。
老けたなー
ミッキー・ロークが完全にレスラーになりきっている。
昔の色男の風情しか知らなかった自分にはすごい衝撃。
ランディがレスラーであり続けるのは何故か。
嘗ての人気レスラーの悲哀をリアルに描いた「傑作」。
ただ全体的に淡々としていて盛り上がりに欠ける。
娘との散歩、最後の試合前のやりとりが良かった。
人気レスラーだったランディも、今ではスーパーでアルバイトをしながら...
人気レスラーだったランディも、今ではスーパーでアルバイトをしながらかろうじてプロレスを続けている。そんなある日、長年に渡るステロイド使用がたたりランディは心臓発作を起こしてしまう。妻と離婚し娘とも疎遠なランディは、「命が惜しければリングには立つな」と医者に忠告されるが……。
好き
どんなに歳をとってもやはりレスラーなんですね。
主人公の病気以外は全て主人公自身が招いたことなので最後の試合のシーンに感動はしなかったです。
しかし、病気になり身体は老いてボロボロ。娘との約束も忘れてブッチした挙句ほぼ絶縁状態になった主人公。そこまでして、やっと自分の本当の居場所に気付くのが何だか切ないですね。これを哀愁というのでしょうか、そして、死ぬと分かっても結局プロレスだけは棄てられなかったまさに 漢 ですね。
定期的に観たくなる一本です。
格好良く、しょうもない!!
ミッキー・ロークの特徴的な外見とリアルなストーリーに引き込まれました。男の格好良い所と、しょうもない所の両方を描いていると思いますが、しょうもない所の方が多くても何か憎めません。同じ監督の「ブラック・スワン」の男版と言うと乱暴な言い方かも知れませんが、男主人公の生き様が詰まっていました。ダンサーに入れ込むのも分かりますし、惣菜のバイトも楽しそうにやっていて微笑ましかったです。
小物使いと心理描写が上手い
ストーリーとしてはありきたりというか、驚くようシーンは出てきません。
ただ、皆さんが言ってる通りミッキー・ロークの演技は見応え十分で痛々し過ぎる位ですし、デビュー作が『π』ということで勝手にイロモノのイメージがあったダーレン・アロノフスキーがこれだけ丁寧に登場人物の心理描写をしていて驚きました。
とても感情移入できる作品に仕上がってます。
あとは、主人公とストリッパーのキャシディとの間で、80年代が最高でNirvanaが出てきて暗くなった90年代は最悪だったという主旨の会話がなされるのですが、過去にすがって生きる主人公と現代を生きる娘との間のジェネレーションギャップを各人の家に貼ってあるポスターで象徴的に表現していたのが印象的でした。
主人公の家にはAC/DCのポスターが、娘の家にはVampire Weekend (本作品が撮影された頃だと割とデビューしたて) のポスターが、それぞれ貼られてました。
(関係ありませんが、昔観た映画で最後気になる女の子をデートで誘う時にVampire Weekendのライヴに誘うってのがあって、日本での感覚以上にアメリカではブルックリン勃興の象徴的バンドなんだろうなと思いました。)
あとは、貧困の象徴であるトレーラーハウス、レスラーの代償の補聴器、仲間のレスラーが履くボロボロのブーツ等、観客の気持ちを暗くするための小道具がたくさん出てきて、ハンドカメラで撮られたと思しき割とブレる映像を混ぜながら割とリアルに描写されておりました。
スーパーな映画ではないと思いますが、見る価値は十二分にあると思います。
男の背中を観る映画
自分自身も器用な方ではないので重ねてしまいかなりまいった。
人間誰だって思っていても上手くやれない時もあるし、素直になれない時もある。世間の中の軋轢や人との関係性を背負って生きていかなきゃならないけど、自分が決めた舞台に上がる時、背中を押してくれるのはそういうもの達なんだよなぁ、、とか。
ラストシーンには胸が締め付けられた。
リアルすぎてつらい
おそらく、リアルすぎるほどリアルであろう、バックステージでのやりとりなど、プロレスファンであってもなくても身震いするような出来。
往年のスーパースターの末路はあまりにも悲惨で、そして当の本人もろくでなし過ぎ。そりゃ、孤独にもなるわっていう。
ラストシーンの大技で見栄を切るシーンは、本来ならかっこよく決めるはずの見せ場だが、あえてのロングも使用して滑稽というか、悲哀を感じさせるシーンになっている。そこからの暗転。スプリングスティーンの書き下ろしの主題歌はすごいを通り越して卑怯だ。
決定的な「ロッキー」との差。
基本的にはよくできた映画だと思う。
試合中の描写は生々しく、エンターテイメントとしてのプロレスの側面まで深く描いている。
昔の栄光を捨てきれないレスラーの心理描写もすばらしい。
また、娘との確執が氷解するシーンは思わず涙が出てしまった。
しかしメッセージがあまり好きになれず。
格闘技に生涯を捧げた男の話という点では「ロッキー」を彷彿とさせる。
しかし「ロッキー」では主人公は愛するものを守るために力を振り絞るのに対し、この映画では主人公は失ったものだらけの現実から逃げるようにリングに立つ。
様々なものを失ったのも正直、主人公の自業自得のようにしか思えなかった。
ミッキー・ロークのファンならば主人公と境遇を重ね合わせてある種の感動を覚えるのかもしれないが…
特に昔のミッキー・ロークを知らない世代としては特別な感情は抱きませんでした。
ミッキーロークから漂う哀愁
全盛期をすぎ、必要とされなくなっても、
同じ道を歩み続けることしかできない元スターレスラーの生き様を描く。
なんとなく理解はできるけど、イマイチ共感できなかった。
この主人公、いい年こいて全く学ばない。
周りの人が不憫だし落ちるべくして落ちたという印象。
ミッキーロークの演技は良かった。
主人公とかぶる部分もあるけど、決定的に違うのは、今も一線級だということ。
どんな職業でもある"過去の栄光と、過酷な現状"。罵倒されながらも町...
どんな職業でもある"過去の栄光と、過酷な現状"。罵倒されながらも町のスーパーで細々と働き、週末はマイナー団体で老体を酷使してリングで戦い続ける日々。密かな想いを寄せるストリップバーの踊り子だけが唯一の癒し、という侘しい日常。小さな体育館で行われたファンイベントでは、自分と同じ"昔のレスラー"たちが集い、疎らに訪れるファンにたった8ドルで記念撮影とサインをする。
哀しすぎる毎日を延々と観させられるとにかく暗い作品ではございますが、第66回ゴールデングローブ賞で主演男優賞を獲得し、第81回アカデミー賞にノミネートされたミッキーの濃厚な芝居、それを観れるだけでも十分価値がある一作です。
時折使われる主人公を背中から追う何気ないシーンの数々は、黄金時代が過ぎた男の哀愁漂う何ともいえない"背中"を効果的に見せているようで、この監督なかなか巧いな…とか思わされた。
それに答えるようにミッキーは、ただ黙って"背中"で語ってみせる。まさに二十年前が人気絶頂期だったミッキーだからこそ出来る業だと思える。
ラストで見せたランディのあの表情と、エンドロールで流れるブルース・スプリングスティーンの曲が、今でも目と耳に焼き付いて離れない。
レスラーとしてしか生きられないが 病気もありレスラーとしてはもう生...
レスラーとしてしか生きられないが
病気もありレスラーとしてはもう生きられない・・・
悲しい男のサガ・・・なのかロマンなのか???
その過去の栄光を引きずるレスラーを
同じく過去の栄光を引きずる(?)
ミッキー・ロークが見事に演じる。
マリサ・トメイの惜しげもないストリッパー役も素晴らしい。
役者ミッキー・ロークのすべてがここに
ミッキー・ロークの演技なしでは成立し得ない映画。あの二枚目と呼ばれた時代があったからこその「レスラー」だと思う。悲哀とか凋落といったリアリティーをミッキー・ロークそのものに感じながら見入ってしまう。「ナインハーフ」もボクシングも彼にとって必要不可欠の要素だったのかな、と偉そうにも思ってしまった。
ストレートな佳作
老レスラーの話、というだけで想像できそうなシンプルなストーリーだが、その分M.ローク他キャストの演技が引き立つ作品であった。ナインハーフ等いわゆる絶頂期を知っている者としては80年代音楽とともに自分も人生の後半に差し掛かったことを感じさせられるが、同時に主人公の生き方に希望と憧憬を覚えた。「明日に向かって撃て」を思い出させるエンディングも爽やか。
居場所と生き甲斐
あまりにも悲しい話でした。
観ていてとても辛いです。
主人公の彼はもう歳で長年の試合で体はぼろぼろ、とても試合のできる体ではない。
稼いでいくためスーパーなどで働くがやってられないと投げ出してしまう。娘と再会し、最初は上手くいかなかったけれども徐々に関係を築きあげたかと思えばそれも駄目で、クラブで働く彼女との関係もギクシャクし、とうとう我慢できず、リングで闘うことを決意した。
彼にとってプロレスは生き甲斐でリングは居場所でまた観客は家族である。この映画は
そこでしか輝けることのできない悲しく哀れな男の物語。
是非ともオススメします。
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