「ラストのエコ博、ショボすぎ」なくもんか マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストのエコ博、ショボすぎ
幼くして知らない家に居候となり、知らない人々の中で、自分の居所を掴む術を身に着けた裕太。その術とは、「他人に尽くす」ことで、誰からも愛される自己を形成することだった。そして、いつしか「他人に尽くす」ことを「好きでやってるんだから」に置き換えてしまった精神的な歪みと、生来の過剰な優しさが、悲しくもあり、可笑しくもある人情話を紡ぎだす。
残念なのは、終盤の沖縄エコ博だ。ショボすぎる。時間も使いすぎで全然エコになってない。伊原剛志のオヤジさんには笑えるけど、売れていく相方に対し、芸能界から抹殺される焦りを熱演した塚本高史を、あんなただの道化にしてしまったら可哀想だ。監督の水田伸生、脚本の宮藤官九郎、主演の阿部サダヲは「舞妓Haaaan!!!」と同じコンビだが、「舞妓Haaaan!!!」の方が最後までノリがいい。今作もいい映画なんだけど、エコ博が台無しにした。
竹内結子。依然は好きじゃなかったが、最近、見るたびに上手くなっていく。そして、綺麗になっていく。いまや、日本を代表する女優の一人だ。
主人公が幼い頃のあらましが描かれてからタイトルになるのだが、タイトルでじわっとくる映画も珍しい。
コメントする