「穏やかな気持ちになれる、交響曲のような作品」のだめカンタービレ 最終楽章 後編 FUMITさんの映画レビュー(感想・評価)
穏やかな気持ちになれる、交響曲のような作品
テレビドラマから観ていた「のだめ」のラスト(?)ということで劇場に足を運んだよ。
とは言っても、それを強く希望したのは小学5年生の次女(笑)
この「最終楽章~後編」の公開に先がけて、TVで特番的に「前編」をやっていて、それを観てしまったから続き(結末)が気にはなってはいたんだけど、俺はDVDになってからレンタルして観ればいいかと思っていたんだよね。
まんまとプロモーションに乗っかった感じ(笑)
でも、次女との"映画デート"もイイかと思ってさ(≧∀≦)
うん。面白かった♪
知っての通り、そもそも漫画が原作なんだけど、実写ドラマとは言えまるでマンガだよね。
ストーリの強引な展開といい、誇張されたキャラ設定といい、時折繰り広げられるCGと特撮を駆使した心象シーンといい(^∀^;)
だけど、そんな「マンガ的お約束」がとっても安心感あったし、何よりも漫画本では感じることができない「聴覚的」アピールが印象的♪
俺は普段からクラシックを聴くような人では無いんだけど、このドラマを観ていると、とっても自然にクラシック音楽が耳に入ってくる。
それもBGMのような軽く薄い扱いでは無いのに、「音」がストーリー展開やそれぞれのシーンを全く邪魔しないんだよね。
そういう点でこの映画は音楽を無理なく身近なものにする、(「食育」ならぬ)「音育」的な映画だと感じたな。
そして、そんなことよりも何よりも、やっぱり「のだめ」=「上野樹里」の魅力は圧倒的だったよ。何しろ可愛い(≧∀≦)
千秋先輩への恋心だけを自分の生きる・活きるエネルギーにして、とことんシンプルに、わき目もふれずまっしぐらな彼女。
そのケナゲさ、純心に心を奪われてしまう俺(笑)
思えば、この映画の中で幾度となく登場するキーワード「音楽に正面から向き合う」の一方で、「常に恋愛(千秋先輩)に正面から向き合っている」のだめの姿がそこにあったんだよね。
「音楽が全て」...のような音楽家としての"優等生"じゃなくたっていい。
好きな人と「幸せな時間」を共有したいから、そのために自分の音楽(技量)を深めていく...そんな音楽家だって全然OKなんだよ。
そんな風にのだめを応援したくなってしまったよ。
終盤はちょっと急ぎ足な展開で、置き去りにしたり端折ってしまった伏線もあった感じだけど、それでもやっぱり「笑顔」の結末は心地よい余韻となって残ったね。
ストーリーそのものが、何度と無く転調を繰り返す「交響曲」って感じなのかな?