「どこまでも最高のものを目指し続けなくてはいけない音楽家、芸術家の宿命を感じさせられた」のだめカンタービレ 最終楽章 後編 Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
どこまでも最高のものを目指し続けなくてはいけない音楽家、芸術家の宿命を感じさせられた
総監督武内英樹、監督川村泰祐 による2010年製作の日本映画。
配給:東宝
前編では魅了を感じなかった上野樹里さんだが、本映画ではピアニストの苦悩の様なものが表現されており、良い女優と思わされた。確かに、今までにない最高の演奏をしても、それで終わりではなく、それを超えていかなければいけないのが音楽家の宿命。ただの恋愛ドタバタ劇ではなく、芸術家の本質の様なものを描いていて感心させられた。勿論、脚本家や監督、俳優、漫画家、共通の苦しさで、作り手の共感性も感じさせた。
今回の曲目は、ブラームス: ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77(清良のコンクール演奏曲)、ラヴェル: ピアノ協奏曲 (のだめが惹かれた演奏曲/Ruiと千秋の共演曲)、ショパン: ピアノ・ソナタ第3番(オクレール先生からの課題曲1)、ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第31番(オクレール先生からの課題曲2)、ショパン: ピアノ協奏曲第1番(のだめのシュトレーゼマンとの共演デビュー曲)、ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」 - 第2楽章
(のだめが幼稚園で子供たちに聴かせた曲)、モーツァルト: 2台のピアノのためのソナタ K448 - 第1楽章(のだめと千秋の合奏による演奏曲)等。
のだめ(実際のピアノ演奏は中国出身のラン・ラン(1982年生まれ ))による「ピアノ協奏曲第1番」は勿論良かったけど、千秋とのだめ2人による「2台のピアノのためのソナタ K448 」はピアノ二重奏の心浮き立つ楽しさを具現化していて、とても良かった。
総監督武内英樹、監督川村泰祐、製作亀山千広、エグゼクティブプロデューサー石原隆 、和田行 、吉羽治、 畠中達郎、 島谷能成、プロデュース若松央樹、プロデューサー前田久、閑 和田倉和利、原作二ノ宮知子、脚本衛藤凛、撮影山本英夫。
主演上野樹里、玉木宏、永山瑛太、水川あさみ、小出恵介、ウエンツ瑛士、ベッキー、山田優、なだぎ武、福士誠治、吉瀬美智子、伊武雅刀、竹中直人。