「野暮を承知で」のだめカンタービレ 最終楽章 前編 かみぃさんの映画レビュー(感想・評価)
野暮を承知で
自ブログより抜粋で。
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荘厳なクラシック音楽とゆるいコメディというミスマッチな組み合わせは素直に面白いと思えるのだが、千秋を中心としたオーケストラ立て直しのドラマが表面的で盛り上がりに欠く。
先が思いやられると頭を悩ます千秋がどうやって駄目オーケストラを立て直すのかがこの前編の主軸だと思うのだが、実際には「うまい団員入れて、いっぱい練習したら上手になりました」以上の試行錯誤はない。
千秋とコンマス・シモン(マンフレッド・ヴォーダルツ)との確執にドラマが生まれるのかと思いきや、これも、この二人、最初の印象と違って意外と息が合ってるじゃん、という第三者の傍観だけでことが丸く収まってしまう。
その一方でのだめの破天荒さでひっぱるコメディ・パートは無駄にしつこい印象。
孫Rui(山田優)とのアパート探しそっちのけのショッピングとか、まさに映画としても寄り道との印象しか残らない。
音楽モノとしての前半の山場、ボロボロのボレロは演出的にもノリノリという感じで笑えたが、クライマックスの最大の山場、マルレ・オケの定期公演が演出的にそれに負けてるようじゃ力の入れ所を間違っているだろう。
結局のところ、ひたすらコメディでお茶を濁して、最後に後編へつながる思わせぶりな伏線をばらまいて、ハイ、おしまい、ってだけで終わってしまった。
これじゃ後編への予習としての価値しかなく、後編公開前にテレビで10分ほどのダイジェストでも放映すれば充分じゃん、ていうのが正直なところ。
(中略)
でも反面、こういった指摘はこの映画のメインターゲットであるドラマファンにはきっと野暮以外の何ものでもないだろうとも思う。
ドラマファンの期待に応えるという意味に於いては、変に肩肘張らずにゆるいペースのまま映画化したことも、それ相応の価値があるだろう。
千秋の指揮するオーケストラの演奏を映画館の大スクリーン&音響で観ることができる。そこに価値を見いだせるファンなら、この映画はいやが上にも後編への期待が膨らむ、満足な出来なんじゃなかろうか。
◆てるすけさん
見落としてて、めちゃくちゃ遅いお返事になってごめんなさい。
大ヒットしたドラマだけあって、基本的な構成は面白いと思えたんですけどね。
せっかく映画にしたなら、もう少し脚本に凝って欲しかったですよね。
同感です
前編的な要素が強すぎるのでしょうか😃
映画にまとめるには時間が足りなかったのかもしれませんね。
劇団の成長過程や玉木宏と劇団の人間関係の進展をドラマチックにピックアップして欲しかったかもですね😃